愛犬の成長に伴い、いつかは子犬用フード🛒(パピーフード)から成犬用フード(アダルトフード)への切り替えが必要になります。「うちの子はいつ切り替えればいいの?」「急に変えても大丈夫?」と悩む飼い主さんは多いのではないでしょうか。
この記事では、犬種サイズ別の最適な切り替え時期から、失敗しない移行方法、トラブル対処法まで詳しく解説します。正しいタイミングと方法で切り替えることで、愛犬の健康的な成長をサポートしましょう。
なぜフードの切り替えが必要なのか
子犬用フードと成犬用フードは、見た目は似ていても中身の栄養バランスが大きく異なります。共立製薬の解説によると、成長期の子犬は成犬と比べて必要な栄養量が大幅に多くなります。

子犬用フードと成犬用フードの栄養比較
| 栄養素 | 子犬用フード | 成犬用フード |
|---|---|---|
| タンパク質 | 22%以上 | 18%以上 |
| 脂質 | 8%以上 | 5%以上 |
| カルシウム | 1.0〜2.5% | 0.6〜2.5% |
| カロリー | 高カロリー | 適度なカロリー |
子犬に必要なカロリーは成犬の約2倍、タンパク質は体重1kgあたり約4倍、カルシウムとリンは約6倍も必要とされています。これは急速な骨格形成と筋肉の発達を支えるためです。
切り替えないとどうなる?

成犬になっても子犬用フードを与え続けると、以下のリスクがあります:
肥満:高カロリー・高栄養のフードは成犬には過剰で、体重増加の原因に
腎臓への負担:タンパク質やミネラルの過剰摂取が長期間続くと、腎臓に負担がかかる
骨格異常:特に大型犬では、過剰なカルシウム摂取が骨格変形を引き起こす可能性
逆に、子犬に成犬用フード🛒を早く与えすぎると、成長に必要な栄養が不足し、発育不良を招く恐れがあります。適切なタイミングでの切り替えが重要です。
愛犬の食事と栄養について詳しく知りたい方は、犬の食事と栄養:正しいフード選びの科学もご覧ください。
犬種サイズ別:切り替えの最適タイミング
犬は体の大きさによって成長速度が異なります。American Kennel Club(AKC)によると、小型犬は早く成熟し、大型犬ほど成長に時間がかかります。そのため、フードの切り替え時期も犬種サイズによって変わってきます。
小型犬(9〜12ヶ月)
対象犬種:チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスフンド、ポメラニアン、ヨークシャーテリアなど(成犬時体重10kg未満)
小型犬は成長が早く、生後9〜12ヶ月頃には成犬の体格に達します。この時期になったら、成犬用フードへの切り替えを開始しましょう。
Royal Caninでは、超小型犬(成犬時体重4kg未満)は生後8ヶ月頃から切り替え可能としています。
中型犬(12〜15ヶ月)
対象犬種:柴犬、コーギー、ビーグル、ボーダーコリー、コッカースパニエルなど(成犬時体重10〜25kg)
中型犬は生後12〜15ヶ月頃に成犬の体格に近づきます。1歳の誕生日を目安に切り替えを検討するとよいでしょう。
大型犬(18〜24ヶ月)
対象犬種:ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、ダルメシアンなど(成犬時体重25〜45kg)
大型犬は骨格の完成に時間がかかるため、18ヶ月(1歳半)を過ぎてから切り替えを開始します。PetMDでは、大型犬は12〜15ヶ月で成犬の体重に達しても、骨の発育が続いているため、子犬用フード🛒を継続することを推奨しています。
超大型犬(24ヶ月以上)
対象犬種:グレートデン、セントバーナード、マスティフ、アイリッシュウルフハウンドなど(成犬時体重45kg以上)
超大型犬は最も成長に時間がかかり、2歳(24ヶ月)以降まで子犬用フードを継続することが推奨されます。関節や骨格の健全な発達のため、焦らずゆっくりと切り替えましょう。
犬に必要な栄養素について詳しくは、犬に必要な5大栄養素と1日の摂取量をご参照ください。
切り替え時期を見極める3つのサイン
月齢だけでなく、以下のサインも切り替え時期の判断材料になります。
1. 成犬時の予想体重の80%に到達
獣医師の間では、成犬時の予想体重の約80%に達した時点が切り替えの目安とされています。純血種であれば犬種標準の体重から予測でき、ミックス犬の場合は獣医師に相談するとよいでしょう。
2. 体重増加が緩やかになった
急速に体重が増えていた成長期から、体重増加のペースが落ち着いてきたら成熟に近づいているサインです。毎月の体重測定で変化を観察しましょう。
3. 避妊・去勢手術後
避妊・去勢手術を行うと、ホルモンバランスの変化により必要カロリーが約30%減少するとされています。手術後に子犬用フード🛒を継続すると太りやすくなるため、獣医師と相談の上、切り替え時期を早めることも検討しましょう。
体重管理が必要な愛犬には、ダイエット成功!肥満犬の減量フードと方法も参考になります。
失敗しない!7〜10日間の切り替えステップ
フードの切り替えは、必ず徐々に行うことが重要です。GREEN DOGでも解説されているように、急な切り替えは胃腸に負担をかけ、下痢や嘔吐の原因になります。
推奨される切り替えスケジュール
Nutroが推奨する7日間の切り替え方法は以下の通りです:
| 日数 | 子犬用フード | 成犬用フード |
|---|---|---|
| 1〜2日目 | 75% | 25% |
| 3〜4日目 | 50% | 50% |
| 5〜6日目 | 25% | 75% |
| 7日目以降 | 0% | 100% |
お腹が弱い犬の場合
胃腸が敏感な犬や、過去にフード切り替えで体調を崩した経験がある犬は、10〜14日間かけてゆっくり切り替えましょう。
最初の3日間は10%ずつ新フードを増やす
便の状態を確認しながら、問題なければ徐々に割合を増やす
少しでも軟便が見られたら、一段階戻してペースダウン
胃腸が弱い愛犬のための食事については、消化に良い食材と調理法:胃腸が弱い犬にで詳しく解説しています。
切り替え時のポイント
同じブランド内で切り替える:可能であれば、同じメーカーのパピー用からアダルト用に切り替えると、原材料の変化が少なく胃腸への負担が軽減されます
食事量に注意:成犬用フード🛒は子犬用より低カロリーなことが多いですが、給餌量は変わることがあります。パッケージの推奨量を確認しましょう
水分をしっかり摂らせる:切り替え中は特に水分補給が大切です。いつでも新鮮な水が飲めるようにしておきましょう
切り替え中のトラブルと対処法
フードの切り替え中に起こりやすいトラブルと、その対処法をPETOKOTOの獣医師監修記事を参考に解説します。
下痢・軟便が出た場合
原因:新しいフードに胃腸が慣れていない、切り替えのペースが早すぎる
対処法:
新フードの割合を減らし、前の段階に戻す
2〜3日間は同じ割合で様子を見る
改善したら、より緩やかなペースで再開
重度の下痢や2〜3日続く場合は獣医師に相談
食べない・残す場合
原因:新しいフードの味や香り、食感に慣れていない
対処法:
フードを少し温めて香りを引き立てる(人肌程度)
ぬるま湯でふやかして食べやすくする
新フードの割合をさらに減らして慣らす
無理に食べさせず、徐々に慣れさせる
食欲不振が続く場合は、ご飯を食べない…食欲不振の原因と対策を参考にしてください。
嘔吐がある場合
原因:急な食事変更による胃腸の過敏反応、またはフードの成分へのアレルギー🛒
対処法:
一度元のフード(子犬用)に戻す
半日〜1日絶食で胃腸を休ませる(子犬は長時間の絶食はNG)
水は少量ずつ与える
嘔吐が続く、血が混じる、ぐったりしているなどの場合はすぐに動物病院へ
病院に行くべきサイン
以下の症状が見られたら、自己判断せず獣医師に相談しましょう:
下痢や嘔吐が2〜3日以上続く
血便や血が混じった嘔吐
食欲が完全になくなった
元気がない、ぐったりしている
急激な体重減少
よくある質問(FAQ)
Q: 切り替えが早すぎるとどうなりますか?
A: 成長に必要な栄養素(特にタンパク質やカルシウム)が不足し、骨格や筋肉の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。特に大型犬では関節の問題につながることもあるため、焦らず適切な時期を待ちましょう。
Q: 切り替えが遅すぎるとどうなりますか?
A: 高カロリー・高栄養の子犬用フードを成犬に与え続けると、肥満になりやすくなります。また、過剰なミネラル摂取が腎臓に負担をかけ、長期的な健康問題につながる可能性があります。
Q: 子犬用と成犬用を混ぜ続けてもいいですか?
A: 切り替えの移行期間中(7〜14日間)のみ混ぜることが推奨されます。長期間混ぜ続けると、栄養バランスの計算が難しくなり、適切な給餌量の管理ができなくなります。
Q: ミックス犬の切り替え時期はどう判断すればいいですか?
A: 親犬の犬種がわかる場合は、より大きくなる方の犬種の目安に合わせましょう。不明な場合は、成犬時の予想体重を獣医師に相談し、そのサイズカテゴリーに合わせた時期に切り替えます。
Q: 同じブランドのフードに切り替えるべきですか?
A: 必須ではありませんが、同じブランド🛒内で切り替える方が安心です。原材料や製法が似ているため、胃腸への負担が軽減されます。別ブランドに切り替える場合は、より慎重に時間をかけましょう。
適切な食事量の計算方法については、うちの子は食べ過ぎ?適切な食事量の計算法で詳しく解説しています。
まとめ:愛犬に合ったタイミングで切り替えよう
子犬用フードから成犬用フードへの切り替えは、愛犬の健康を守るための大切なステップです。
ポイントのおさらい
切り替え時期は犬種サイズで異なる:小型犬9〜12ヶ月、中型犬12〜15ヶ月、大型犬18〜24ヶ月、超大型犬24ヶ月以上
7〜10日間かけて徐々に移行:急な切り替えは下痢や嘔吐の原因に
愛犬の様子を観察:便の状態、食欲、体調の変化に注意
トラブル時は無理せず対応:元のフードに戻す、ペースダウンする、獣医師に相談する
月齢だけでなく、体重の変化や成長の様子を見ながら、愛犬に最適なタイミングで切り替えを行いましょう。判断に迷った場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
愛犬の食事と栄養についてさらに詳しく知りたい方は、犬の食事と栄養:正しいフード選びの科学で、フード選びの基礎から応用まで総合的に解説していますので、ぜひご覧ください。






