「フィラリア予防は毎年やっていますか?」動物病院🛒でよく聞かれるこの質問。フィラリア症は予防さえすればほぼ確実に防げる病気ですが、一度感染すると治療が非常に困難で、最悪の場合は命を落とすこともある恐ろしい病気です。
この記事では、フィラリア症の感染経路から症状、予防方法まで詳しく解説します。犬の寄生虫対策の中でも特に重要なフィラリア予防について、正しい知識を身につけましょう。
フィラリアとは?感染のメカニズム
フィラリア(犬糸状虫)は、そうめんのような細長い寄生虫で、成虫は20〜30cmほどの長さになります。心臓や肺動脈(心臓と肺をつなぐ血管)に寄生し、放置すると数百匹もの虫が心臓内に住み着くこともあります。

感染経路
フィラリアは蚊を介して感染します。
感染した犬の🛒血液中にはミクロフィラリア(幼虫)が存在
蚊がその犬を吸血すると、幼虫が蚊の体内に移動
蚊の体内で幼虫が成長
感染力を持った幼虫が、蚊が別の犬を刺す際に侵入
犬の体内で約6ヶ月かけて成虫に成長
成虫は心臓・肺動脈に移動して寄生
重要な点として、犬から犬への直接感染はありません。必ず蚊を介して感染します。

フィラリア症の症状:進行度別の特徴
フィラリア症の症状は、寄生数と感染期間によって大きく異なります。初期は無症状のことが多く、気づかないうちに病気が進行していることがあります。
進行度別の症状
| 進行度 | 主な症状 | 特徴 |
|---|---|---|
| 軽症(初期) | 無症状〜軽い咳 | 見過ごされやすい |
| 中等症 | 咳、毛艶の悪化、運動を嫌がる | 栄養状態の低下 |
| 重症 | 腹水、元気・食欲消失、呼吸困難 | 運動時の失神も |
| 大静脈症候群 | 急激な衰弱、失神、ショック | 緊急手術が必要、急死のリスク |
大静脈症候群について
大量のフィラリアが心臓内の血流を妨げると、大静脈症候群という非常に危険な状態になります。VCA Animal Hospitalsによると、この状態では緊急の外科手術が必要で、処置が遅れると命を落とす危険性があります。
フィラリア症の診断方法
フィラリア症の診断には、主に血液検査が用いられます。
検査の種類
| 検査方法 | 検出対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 抗原検査 | 成虫メスの抗原 | 最も一般的、感染後約6ヶ月で検出可能 |
| 集虫法(顕微鏡検査) | ミクロフィラリア | 血液中の幼虫を直接確認 |
| X線検査 | 心臓・肺の変化 | 重症度の評価に使用 |
| 心エコー検査 | 心臓内の虫体 | 虫の数や位置を確認 |
7ヶ月齢以上の犬は、少なくとも年1回の検査が推奨されています。
フィラリア症の治療:なぜ困難なのか
フィラリア症は治療が非常に難しい病気です。PetMDによると、治療には大きなリスクが伴います。
治療の選択肢
| 治療法 | 内容 | リスク・注意点 |
|---|---|---|
| 成虫駆除(メラルソミン) | 注射で成虫を殺す | 死んだ虫が血管を詰まらせる危険 |
| 予防薬の長期投与 | 成虫の寿命を待つ | 時間がかかる(数年) |
| 外科手術 | 心臓から虫を摘出 | 大静脈症候群の緊急時に実施 |
治療後の安静が重要
成虫駆除薬を投与した後は、4〜6週間の絶対安静が必要です。死んだフィラリアが肺の血管に詰まる「肺血栓塞栓症」を防ぐためです。運動させてしまうと、血流が増加して詰まりやすくなり、最悪の場合死に至ることもあります。
フィラリア予防薬の種類と選び方
フィラリア症は予防薬で確実に防げる病気です。予防こそが最善の対策です。
予防薬のタイプ比較
| タイプ | 投与頻度 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 錠剤 | 月1回 | シンプル、食物アレルギーの子にも | 飲ませにくい子も |
| チュアブル(おやつ型) | 月1回 | 食べやすい、オールインワンあり | 食物アレルギーに注意 |
| スポットオン(滴下) | 月1回 | 確実に投薬可能 | シャンプーに注意 |
| 注射 | 年1回または半年1回 | 飲み忘れなし | 動物病院での接種が必要 |
詳しくは「予防薬の種類と選び方」をご覧ください。
オールインワンタイプの利点
最近は、フィラリア予防に加えてノミ・マダニ、消化管内寄生虫まで一度にカバーできるオールインワンタイプが人気です。投薬の手間が減り、飲み忘れも防げます。
予防期間と投薬前検査の重要性
予防期間
| 地域 | 推奨予防期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 一般的な地域 | 5月〜12月 | 蚊の発生+前後1ヶ月 |
| 温暖な地域(沖縄など) | 通年 | 年中蚊が発生 |
| 最近の傾向 | 通年予防推奨 | 温暖化で蚊の活動期間が延長 |
年間カレンダー:月別・寄生虫予防スケジュールも参考にしてください。
投薬前の血液検査は必須
フィラリアに感染している状態で予防薬を投与すると、重篤な副作用が起こる可能性があります。
血液中の大量のミクロフィラリアが急激に死滅→ショック状態
成虫の死骸が肺血管を詰まらせる→死亡のリスク
そのため、毎年予防を始める前に必ず血液検査を受けましょう。FDAも予防🛒前の検査を強く推奨しています。
まとめ:予防が愛犬の命を守る
フィラリア症は予防すればほぼ確実に防げる病気ですが、感染してしまうと治療は困難で、命に関わることもあります。
重要なポイント:
フィラリアは蚊を介して感染する心臓の寄生虫
初期は無症状、進行すると命に関わる
治療は困難でリスクを伴う
予防薬で確実に防げる
投薬前の血液検査は必須
通年予防が推奨されつつある
子犬の寄生虫予防:いつから始める?も併せて読んで、愛犬の健康を守りましょう。
犬につく寄生虫の種類についても詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。





