わんケアガイドわんケアガイド
犬の寄生虫対策:予防が愛犬を守る

フィラリア症:蚊が媒介する危険な病気

フィラリア症:蚊が媒介する危険な病気の画像

「フィラリア予防は毎年やっていますか?」動物病院🛒でよく聞かれるこの質問。フィラリア症は予防さえすればほぼ確実に防げる病気ですが、一度感染すると治療が非常に困難で、最悪の場合は命を落とすこともある恐ろしい病気です。

この記事では、フィラリア症の感染経路から症状、予防方法まで詳しく解説します。犬の寄生虫対策の中でも特に重要なフィラリア予防について、正しい知識を身につけましょう。

フィラリアとは?感染のメカニズム

フィラリア(犬糸状虫)は、そうめんのような細長い寄生虫で、成虫は20〜30cmほどの長さになります。心臓や肺動脈(心臓と肺をつなぐ血管)に寄生し、放置すると数百匹もの虫が心臓内に住み着くこともあります。

フィラリア症:蚊が媒介する危険な病気の画像2

感染経路

フィラリアは蚊を介して感染します。

  1. 感染した犬の🛒血液中にはミクロフィラリア(幼虫)が存在

  2. 蚊がその犬を吸血すると、幼虫が蚊の体内に移動

  3. 蚊の体内で幼虫が成長

  4. 感染力を持った幼虫が、蚊が別の犬を刺す際に侵入

  5. 犬の体内で約6ヶ月かけて成虫に成長

  6. 成虫は心臓・肺動脈に移動して寄生

重要な点として、犬から犬への直接感染はありません。必ず蚊を介して感染します。

フィラリア症:蚊が媒介する危険な病気の画像

フィラリア症の症状:進行度別の特徴

フィラリア症の症状は、寄生数と感染期間によって大きく異なります。初期は無症状のことが多く、気づかないうちに病気が進行していることがあります。

進行度別の症状

進行度主な症状特徴
軽症(初期)無症状〜軽い咳見過ごされやすい
中等症咳、毛艶の悪化、運動を嫌がる栄養状態の低下
重症腹水、元気・食欲消失、呼吸困難運動時の失神も
大静脈症候群急激な衰弱、失神、ショック緊急手術が必要、急死のリスク

大静脈症候群について

大量のフィラリアが心臓内の血流を妨げると、大静脈症候群という非常に危険な状態になります。VCA Animal Hospitalsによると、この状態では緊急の外科手術が必要で、処置が遅れると命を落とす危険性があります。

フィラリア症の診断方法

フィラリア症の診断には、主に血液検査が用いられます。

検査の種類

検査方法検出対象特徴
抗原検査成虫メスの抗原最も一般的、感染後約6ヶ月で検出可能
集虫法(顕微鏡検査)ミクロフィラリア血液中の幼虫を直接確認
X線検査心臓・肺の変化重症度の評価に使用
心エコー検査心臓内の虫体虫の数や位置を確認

7ヶ月齢以上の犬は、少なくとも年1回の検査が推奨されています。

フィラリア症の治療:なぜ困難なのか

フィラリア症は治療が非常に難しい病気です。PetMDによると、治療には大きなリスクが伴います。

治療の選択肢

治療法内容リスク・注意点
成虫駆除(メラルソミン)注射で成虫を殺す死んだ虫が血管を詰まらせる危険
予防薬の長期投与成虫の寿命を待つ時間がかかる(数年)
外科手術心臓から虫を摘出大静脈症候群の緊急時に実施

治療後の安静が重要

成虫駆除薬を投与した後は、4〜6週間の絶対安静が必要です。死んだフィラリアが肺の血管に詰まる「肺血栓塞栓症」を防ぐためです。運動させてしまうと、血流が増加して詰まりやすくなり、最悪の場合死に至ることもあります。

フィラリア予防薬の種類と選び方

フィラリア症は予防薬で確実に防げる病気です。予防こそが最善の対策です。

予防薬のタイプ比較

タイプ投与頻度メリットデメリット
錠剤月1回シンプル、食物アレルギーの子にも飲ませにくい子も
チュアブル(おやつ型)月1回食べやすい、オールインワンあり食物アレルギーに注意
スポットオン(滴下)月1回確実に投薬可能シャンプーに注意
注射年1回または半年1回飲み忘れなし動物病院での接種が必要

詳しくは「予防薬の種類と選び方」をご覧ください。

オールインワンタイプの利点

最近は、フィラリア予防に加えてノミ・マダニ消化管内寄生虫まで一度にカバーできるオールインワンタイプが人気です。投薬の手間が減り、飲み忘れも防げます。

予防期間と投薬前検査の重要性

予防期間

地域推奨予防期間備考
一般的な地域5月〜12月蚊の発生+前後1ヶ月
温暖な地域(沖縄など)通年年中蚊が発生
最近の傾向通年予防推奨温暖化で蚊の活動期間が延長

年間カレンダー:月別・寄生虫予防スケジュールも参考にしてください。

投薬前の血液検査は必須

フィラリアに感染している状態で予防薬を投与すると、重篤な副作用が起こる可能性があります。

  • 血液中の大量のミクロフィラリアが急激に死滅→ショック状態

  • 成虫の死骸が肺血管を詰まらせる→死亡のリスク

そのため、毎年予防を始める前に必ず血液検査を受けましょう。FDA予防🛒前の検査を強く推奨しています。

まとめ:予防が愛犬の命を守る

フィラリア症は予防すればほぼ確実に防げる病気ですが、感染してしまうと治療は困難で、命に関わることもあります。

重要なポイント:

  • フィラリアは蚊を介して感染する心臓の寄生虫

  • 初期は無症状、進行すると命に関わる

  • 治療は困難でリスクを伴う

  • 予防薬で確実に防げる

  • 投薬前の血液検査は必須

  • 通年予防が推奨されつつある

子犬の寄生虫予防:いつから始める?も併せて読んで、愛犬の健康を守りましょう。

犬につく寄生虫の種類についても詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

関連記事