「2匹目の子犬を迎えたいけど、先住犬と仲良くなれるか心配…」そんな不安を抱えている飼い主さんは多いのではないでしょうか。新しい家族を迎える喜びと同時に、先住犬との相性や関係づくりへの不安は当然のことです。
しかし、正しい準備と段階的な引き合わせを行えば、多くの犬同士は良好な関係を築くことができます。この記事では、先住犬と子犬の上手な引き合わせ方を、準備段階から実際の対面方法、トラブル対処法まで詳しく解説します。子犬との幸せな暮らし方を実現するための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
なぜ正しい引き合わせが重要なのか
犬同士の第一印象は、その後の関係性を大きく左右します。Animal Humane Societyによると、最初の出会いがポジティブな体験であれば、犬同士は互いを「良い存在」として認識しやすくなります。

先住犬にとって、自分のテリトリーに突然見知らぬ犬が現れることは大きなストレス🛒です。一方、子犬は好奇心旺盛で無邪気なため、先住犬の「近づかないで」というサインに気づかないことがあります。この認識のズレが、最初のトラブルの原因になりやすいのです。
引き合わせに失敗すると、攻撃性や恐怖心が生まれ、長期的な問題行動につながるリスクがあります。社会化不足が招く問題行動と今からできることでも解説していますが、最初の関係づくりが今後の多頭飼い生活の土台となります。
子犬を迎える前の準備
先住犬の安全なスペースを確保する

子犬を迎える前に、まず先住犬専用のリラックスエリアを設定しましょう。CESARでは、先住犬が守りたいと思うもの(食器、ベッド、おもちゃ)を一箇所にまとめ、子犬用のアイテムは別の場所に配置することを推奨しています。
これにより、先住犬は「自分の場所は奪われない」という安心感を持てます。リソースガーディング(食べ物や場所を守ろうとする行動)を予防するためにも、最初から明確に空間を分けることが重要です。子犬のケージ選び:サイズと設置場所の正解も参考に、それぞれの犬に適した居場所を用意してください。
匂いの交換で事前に慣れさせる
実際に対面する前に、匂いの交換を行いましょう。子犬のブランケットやおもちゃ🛒を入手し、先住犬に嗅がせます。数日間かけて新しい匂いに慣れさせることで、実際の対面時のショックを軽減できます。
犬にとって匂いは最も重要な情報源です。事前に「こんな匂いの存在がいる」と認識させることで、対面時の緊張を和らげることができます。
健康チェックを済ませる
引き合わせの前に、両方の犬の健康状態を確認しましょう。ワクチン接種が最新であること、寄生虫(ジアルジア、コクシジウム、回虫など)がいないことを獣医師に確認してもらいます。特に子犬は免疫が未発達なため、先住犬から病気をもらうリスクがあります。
初対面の場所とタイミング
中立的な場所を選ぶ理由
最初の対面は、自宅ではなく中立的な場所で行うことが推奨されています。Royal Canin JPによると、自宅は先住犬にとってテリトリーであり、そこに新しい犬を連れてくると「侵入者」として認識される可能性があります。
公園や近所の庭など、どちらの犬にとっても新しい場所を選びましょう。中立的な環境では、先住犬のテリトリー意識が働きにくく、より穏やかな出会いが期待できます。
理想的なタイミング
子犬の社会化期(生後3〜14週齢)は、新しい犬との関係を築くのに最適🛒な時期です。子犬の社会化期を逃さない!最適な時期と方法でも解説していますが、この時期の子犬は新しい経験を受け入れやすく、先住犬との関係も築きやすい傾向があります。
対面のタイミングは、両方の犬が落ち着いている時間帯を選びましょう。食事直後や散歩前の興奮状態は避け、エネルギーレベルが中程度の時が理想的です。
ステップ別・安全な引き合わせ方法
みんなのブリーダーが推奨する段階的なアプローチを参考に、4つのステップで引き合わせを進めましょう。
ステップ1:距離を置いた対面(リード付き)
最初は2メートルほど離れた状態で、お互いを観察させます。両方の犬にリード🛒を付け、別々の人が持ちます。この時、リードは緩く持ち、犬が「押さえつけられている」と感じないようにしましょう。
おやつを与えながら、「相手の犬がいる=良いことが起きる」というポジティブな関連付けを行います。犬同士が落ち着いて相手を観察できていれば成功です。
ステップ2:徐々に距離を縮める
問題がなければ、距離を1.5m、1m、50cmと段階的に縮めていきます。犬同士がお尻の匂いを嗅ぎ合うのは正常なコミュニケーションなので、許可しましょう。
緊張のサイン(体を固くする、唸るなど)が見られたら、すぐに距離を戻して休憩します。焦らず、犬たちのペースに合わせることが重要です。
ステップ3:ケージ越しの対面(自宅)
自宅での対面は、ケージ越しから始めます。子犬をケージに入れ、先住犬が自由に観察できるようにします。先住犬が自らケージに近づき、前で落ち着いて座ったり伏せたりできれば、次のステップに進む準備ができています。
ハウストレーニング:クレートを好きにさせる方法を活用して、子犬がケージを安心できる場所として認識できるようにしておくと、このプロセスがスムーズになります。
ステップ4:監視付きの自由時間
両方の犬をフリーにして一緒に過ごさせますが、最初は5〜10分程度の短時間から始めます。高興奮になる遊び(引っ張りっこや激しい追いかけっこ)は避け、穏やかな交流を促します。
うまくいったら、子犬をケージに戻して休憩させます。これを繰り返し、徐々に一緒に過ごす時間を延ばしていきましょう。
先住犬を優先するルール
すべての順番で先住犬を1番に
多頭飼いで最も重要なルールの一つが、「先住犬を常に優先する」ことです。食事、おやつ、散歩の準備、抱っこなど、すべての順番で先住犬を1番にしましょう。
これにより、先住犬は「自分のポジションは変わらない」という安心感を持てます。子犬が来ても、飼い主との関係は変わらないと感じることで、子犬への敵意が生まれにくくなります。
子犬に「先輩」を認識させる
犬社会には自然な序列があります。飼い主が公平を意識しすぎて両方を同等に扱うと、かえって犬同士の関係が不安定になることがあります。先住犬を優先することで、子犬も自然に「先輩」を認識するようになります。
2匹以上の多頭飼いしつけのコツも参考に、多頭飼いならではのルールを確立しましょう。
犬のストレスサインを見逃さない
要注意のボディランゲージ
Honda Dogによると、犬のストレスサインを早期に察知できる飼い主は、問題行動の予防に成功しやすいとされています。以下のサインに注意しましょう。
軽度のストレス🛒サイン:
舌なめずり(リップリッキング)
あくび(眠くないのにする)
目をそらす、視線を外す
体を固くする
耳を後ろに倒す
中度のストレスサイン:
尻尾を下げる、足の間に挟む
体を低くする
毛を逆立てる(ハックルアップ)
唸り声を出す
深刻なサイン
Dogsterでは、以下のサインが見られた場合は即座に介入が必要だと警告しています。
凝視が続く(アイコンタクトを切れない)
全身の筋肉が硬直したまま動かない
歯を剥き出しにする
リソースガーディング(食器やベッドを守ろうとして攻撃的になる)
ストレスサインを見逃さない!犬のSOSで、より詳しいボディランゲージの読み方を学んでおくことをおすすめします。
うまくいかないときの対処法
軽いトラブル時の対応
先住犬が子犬に対して唸ることがありますが、これは正常なコミュニケーションの一部です。「近づきすぎだよ」「今は遊びたくない」というメッセージを伝えているのです。唸りだけであれば、過剰に介入せず見守りましょう。
緊張が見られたら、犬同士の距離を取り、それぞれにおやつを与えて落ち着かせます。「一緒にいると良いことがある」という学習を続けることが大切です。
深刻な衝突が起きた場合
ADAPTILによると、犬同士の衝突が起きた場合は、すぐに分離して数日間のクールダウン期間を設けることが重要です。ストレスホルモンが正常レベルに戻るまでには数日かかるため、すぐに再会させると問題が悪化する可能性があります。
数日後、前のステップに戻って再度引き合わせを試みましょう。改善が見られない場合は、動物行動学者や専門のトレーナー🛒への相談を検討してください。問題行動を直すカウンタートレーニングのテクニックも役立つことがあります。
成功のサインと仲良くなる過程
ポジティブなサイン
犬同士が良好な関係を築き始めると、以下のようなサインが見られます。
プレイバウ: 前足を伸ばしてお尻を上げる、遊びに誘うポーズ
オープンマウス: リラックスした口元で、舌が見える表情
お腹を見せる: 信頼のサインとして、相手にお腹を見せる
並んで過ごす: 近くで一緒に寝たり、くつろいだりする
これらのサインが見られれば、犬同士の関係は順調に進んでいると言えます。
仲良くなるまでの期間
犬同士が打ち解けるまでの期間には個体差があります。数日で仲良くなる場合もあれば、数週間かかることもあります。重要なのは、最初の2週間は常に監視下で過ごさせ、犬だけで放置しないことです。
焦らず、犬たちのペースを尊重しましょう。犬のしつけ:信頼関係を築くトレーニング術で解説しているように、信頼関係は時間をかけて築くものです。
まとめ:幸せな多頭飼いライフのために
先住犬と子犬の引き合わせは、準備と段階的なアプローチが成功の鍵です。中立的な場所での初対面、ケージ🛒越しの対面、監視付きの自由時間と、焦らずステップを踏むことで、多くの犬同士は良好な関係を築けます。
最も大切なのは、先住犬の気持ちを最優先にすること。新しい子犬に夢中になりすぎず、先住犬が「自分の居場所は変わらない」と安心できる環境を維持しましょう。
ストレスサインを見逃さず、無理をさせないこと。時間をかければ、2匹の犬は最高のパートナーになれる可能性があります。幸せな多頭飼いライフを目指して、一歩ずつ進んでいきましょう。






