子犬を迎えるにあたって、ケージ選びは最も重要な準備の一つです。適切なサイズのケージを正しい場所に設置することで、子犬は安心して新しい環境に慣れることができます。
この記事では、子犬との幸せな暮らし方の基本となるケージ選びについて、体型別のサイズ目安から理想的な設置場所、さらにはクレートトレーニングの方法まで詳しく解説します。
子犬にケージが必要な3つの理由
「ケージに閉じ込めるのはかわいそう」と思う飼い主さんもいるかもしれません。しかし、ケージは子犬にとって「閉じ込められる場所」ではなく、「安心できる自分だけの空間」なのです。

安心できる「自分だけの空間」を作る
犬の祖先であるオオカミは、穴蔵で生活していました。その本能を受け継ぐ犬にとって、囲まれた狭い空間は「安全な巣」として認識されます。
特に子犬の時期は、見知らぬ環境への不安が大きいものです。ケージがあることで、「ここにいれば安全」という精神的な拠り所ができ、ストレスの軽減につながります。ヒルズペットのクレートトレーニングガイドでも、犬にとってケージは「安心して休める場所」であると解説されています。
トイレトレーニングの成功率が上がる

犬には「寝床を汚したくない」という本能があります。ケージを活用することで、この本能を利用したトイレトレー🛒ニングが可能になります。
ケージ内を寝床として認識させ、トイレは別の場所に設置することで、子犬は自然と「寝床以外で排泄する」ことを学習します。仕切り付きのケージを使えば、さらに効率的にトレーニングできます。
留守番や災害時に役立つ
普段からケージに慣れている犬は、以下のような場面でストレスなく過ごせます:
飼い主の留守番時
動物病院での診察・入院
ペットホテルでの宿泊
災害時の避難所生活
車での移動・旅行
特に災害時は、避難所でケージ生活を余儀なくされることがあります。日頃からケージに慣れていれば、緊急時にも落ち着いて過ごせるのです。
【体型別】子犬のケージサイズの選び方
ケージ選びで最も重要なのがサイズです。小さすぎると窮屈でストレスになり、大きすぎるとトイレトレーニングに支障が出ることがあります。わんちゃんホンポの記事によると、犬の体長の約3倍の横幅があると良いとされています。
小型犬(チワワ・トイプードル等)のケージサイズ
推奨サイズ:横幅90〜120cm × 奥行き60cm × 高さ60cm
小型犬の成犬時の体長は約30〜50cm程度です。そのため、ケージの横幅は100〜130cmほどが適切です。
小型犬向けのケージを選ぶポイント:
入り口の段差が低いもの(5cm以下が理想)
脱走防止のため、格子の間隔が狭いもの
成犬時のサイズを想定して選ぶ
中型犬(柴犬・ビーグル等)のケージサイズ
推奨サイズ:横幅120〜150cm × 奥行き80cm × 高さ80cm
中型犬の成犬時の体長は約50〜60cmです。イース動物病院のガイドでは、ケージの横幅は150cm〜170cmほどが推奨されています。
柴犬などの中型犬は活発で力も強いため、以下の点に注意しましょう:
頑丈な金属製のケージを選ぶ
ロック機能がしっかりしているもの
底面トレイが取り外せて掃除しやすいもの
大型犬(ゴールデン・ラブラドール等)のケージサイズ
推奨サイズ:横幅180〜240cm × 奥行き100cm × 高さ100cm以上
大型犬の成犬時の体長は70cm以上になります。最低でも横幅200〜240cmのケージが必要です。
大型犬向けケージのポイント:
耐荷重をしっかり確認する
組み立て式で設置場所を選べるもの
キャスター付きで移動可能なもの
成犬サイズを想定して選ぶべき理由
子犬のうちは体が小さいため、「今のサイズに合わせよう」と思いがちです。しかし、成犬時のサイズを想定して最初から大きめを選ぶことをおすすめします。
理由は以下の通りです:
買い替えの手間と費用を省ける
子犬も成長を見越した広さで快適に過ごせる
トイレスペースを確保しやすい
ただし、トイレトレー🛒ニング中は広すぎるケージだと「どこでも排泄OK」と誤解する可能性があります。仕切りを活用して、最初は狭めのスペースから始め、徐々に広げていく方法が効果的です。
ケージの高さと素材の選び方
サイズだけでなく、高さや素材選びも快適なケージ環境の重要な要素です。マイベストの比較記事では、様々な素材のケージが紹介されています。
理想的な高さの計算方法
ケージの高さは、犬が2本足で立った状態の約1.5倍が理想です。
計算式: 犬の立ち上がり時の高さ × 1.5 = 理想のケージ高さ
例えば、成犬時に立ち上がった高さが50cmの犬なら、75cm以上の高さが必要です。頭頂部とケージの天井の間に10cm以上の空間があると、犬は圧迫感なく過ごせます。
素材別メリット・デメリット(金属・プラスチック・木製)
| 素材 | メリット | デメリット | おすすめの犬 |
|---|---|---|---|
| 金属製 | 頑丈、通気性◎、掃除しやすい | 重い、錆びる可能性 | 中〜大型犬、噛み癖がある犬 |
| プラスチック製 | 軽量、錆びない、丸洗い可能 | 耐久性△、変形しやすい | 小型犬、子犬 |
| 木製 | おしゃれ、インテリアに馴染む | 噛まれる、汚れが染みる | 成犬、噛み癖がない犬 |
| 布製 | 軽量、持ち運び便利 | 破れやすい、洗濯が必要 | お出かけ用、一時的な使用 |
子犬に安全なケージの条件
子犬用のケージ🛒を選ぶ際は、以下の安全条件を確認しましょう:
格子の間隔:頭や足が挟まらない間隔(小型犬は2〜3cm以下)
角の処理:角が丸く処理されていること
塗料:舐めても安全な無毒塗料
ロック機能:子犬が内側から開けられない構造
底面:滑りにくく、爪が引っかからない素材
ケージの設置場所:リビング vs 寝室
ケージをどこに置くかは、子犬の精神面に大きく影響します。MOFFMEの記事やイヌトレのコラムでは、設置場所の重要性が詳しく解説されています。
リビングが最適な理由
結論から言うと、リビングがケージの設置場所として最も理想的です。
その理由は以下の通りです:
家族の気配を感じられる:犬は群れで暮らす動物です。家族が集まるリビングにいることで、孤独感を感じにくくなります。
適度な刺激がある:人の動きや会話など、適度な刺激があることで社会性が育ちます。
様子を確認しやすい:飼い主も子犬の様子をいつでも確認でき、異変にすぐ気づけます。
換気が良い:リビングは通常、換気が良いため、においがこもりにくいです。
寝室に置くメリットと注意点
寝室にケージを置くことも、状況によっては良い選択です。
メリット:
夜間、飼い主のそばで安心して眠れる
夜泣きにすぐ対応できる
静かな環境で休める
注意点:
昼間は人がいないため、長時間の留守番には不向き
衛生面での管理が必要
犬の毛やにおいが寝具につく可能性
おすすめの方法: 昼間はリビング、夜間は寝室というように、時間帯で場所を変える方法もあります。特に子犬の時期は、夜だけ寝室に移動させると夜泣きが軽減されることがあります。子犬に必要な睡眠時間と理想の寝床づくりも参考にしてください。
リビング内でのベストポジション
リビングに置く場合でも、置く位置によって子犬の快適さは大きく変わります。
理想的な位置:
部屋の隅や壁際(360度から見られない安心感)
家族の姿が見える位置
人の動線から少し外れた場所
避けるべき位置:
部屋の中央(落ち着かない)
通路のど真ん中(邪魔になる・落ち着かない)
出入り口のすぐ前
絶対に避けるべきケージの設置場所
子犬の健康と精神面を守るため、以下の場所にはケージを置かないようにしましょう。
テレビ・スピーカーの近く
犬の聴覚は人間の約4倍と言われています。人間にとっては普通の音量でも、犬にとっては大音量のストレスになりかねません。
テレビやスピーカーの近くにケージを置くと:
突然の大きな音に驚いてストレスを感じる
常に緊張状態になり、十分な休息が取れない
音に敏感な犬は神経質になる可能性がある
最低でもテレビから2m以上離れた場所に設置しましょう。
窓際・エアコンの風が直接当たる場所
窓際は以下のリスクがあります:
直射日光:夏場は熱中症の危険
冷気:冬場は体が冷えすぎる
温度変化:日中と夜間の温度差が大きい
外の刺激:通行人や車に反応して吠える原因に
また、エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。体温調節がうまくできない子犬には、風が直接当たることで体調を崩す原因になります。
玄関・ドア付近
玄関やドア付近は、人の出入りが多く落ち着きません。
問題点:
来客のたびに興奮してしまう
外の音(足音、車の音、チャイム)に敏感に反応
脱走のリスクが高まる
冬場は冷気が入りやすい
キッチン・ダイニング
キッチンやダイニング周辺は、子犬にとって危険がいっぱいです:
誤飲リスク:人間の食べ物や調味料を口にする可能性
火傷・怪我:調理器具や熱い鍋への接触
衛生面:食事を作る場所の近くはNG
おねだり癖:食事中に吠える習慣がつきやすい
トイレ付き・仕切り付きケージの活用法
トイレトレー🛒ニングを効率的に進めるなら、仕切り付きケージがおすすめです。楽天ペット情報の記事🛒でも、仕切りの有効性が紹介されています。
仕切りでトイレトレーニングが楽になる理由
犬は本能的に「寝床を汚したくない」と感じます。仕切りで寝床とトイレを明確に分けることで、この本能を活かしたトレーニングが可能になります。
仕切り付きケージのメリット:
居住空間とトイレの区別が明確
粗相しても寝床が汚れない
トイレの場所を覚えやすい
掃除がしやすい
トイレと寝床の正しい配置
犬の習性を考えると、以下の配置がベストです:
入り口側:トイレ ← → 奥側:寝床
犬の祖先は穴蔵生活をしていたため、「奥が寝床、手前で排泄」という習性があります。この習性に合わせた配置にすることで、子犬は自然とトイレの場所を覚えます。
また、3日で成功!子犬のトイレトレーニングの記事も併せて参考にしてください。
おすすめの仕切り付きケージタイプ
仕切り付きケージには、いくつかのタイプがあります:
完全分離型:トイレルームとリラックスルームの床が別々で、粗相が流れてこない
仕切り可動型:仕切りの位置を調整でき、成長に合わせて広げられる
仕切り取り外し型:トイレを覚えたら仕切りを外して広く使える
選ぶ際のポイント:
仕切りの高さは子犬が行き来できる程度に
網目状の仕切りは足を挟む恐れがあるので避ける
掃除のしやすさも考慮する
子犬をケージに慣れさせるクレートトレーニング
ケージを「閉じ込められる嫌な場所」ではなく、「安心できる好きな場所」と認識させるためのトレーニングです。ヒルズペットの解説では、犬の心身に負担をかけない方法が紹介されています。
ステップ1:ケージを好きな場所にする
まずはケージに良いイメージを持ってもらうことから始めます。
やること:
ケージを家族がいる部屋に置く
扉は開けっ放しにしておく
中に柔らかい毛布やベッドを敷く
子犬が自由に出入りできるようにする
ポイント: この段階では無理に入れようとしない。「近くにいるだけでOK」というスタンスで見守りましょう。
ステップ2:おやつ・おもちゃで誘導
ケージに興味を示すようになったら、おやつやおもちゃ🛒で中に誘導します。
トレーニング手順:
最初はケージの入り口近くにおやつを置く
顔を入れて食べるようになったら、少し奥に移動
徐々におやつを奥へ移動させる
最終的にケージの中でごはんを食べさせる
期間の目安: 個体差はありますが、1〜2週間程度で慣れる子が多いです。
ステップ3:扉を閉める練習
ケージの中で落ち着いて過ごせるようになったら、扉を閉める練習を始めます。
練習方法:
最初は一瞬だけ閉めてすぐ開ける
おやつをあげながら閉める時間を徐々に延ばす
閉めている間は側にいて安心させる
少しずつ離れる距離と時間を延ばす
重要: 子犬が鳴いている最中に扉を開けると、「鳴けば出してもらえる」と学習してしまいます。静かになった瞬間に開けるようにしましょう。
絶対にやってはいけないNG行動
クレート🛒トレーニングの効果を台無しにするNG行動があります:
❌ 無理やり押し込む → ケージ = 怖い場所と認識してしまう
❌ 罰としてケージに入れる → 「悪いことをしたら閉じ込められる」と学習
❌ 長時間閉じ込めすぎる → ストレスで吠え癖がつく原因に
❌ 鳴いているときに出す → 「鳴けば出してもらえる」と学習
❌ 体力が余っている状態で入れる → 閉じ込められた不満から吠える
ケージでの夜泣き対策
子犬を迎えて最初の数日〜数週間は、夜泣きに悩まされることがあります。INUNAVIの記事では、獣医師監修のもと、夜泣きの原因と対策が解説されています。
夜泣きの主な原因
子犬の夜泣きには、以下のような原因が考えられます:
寂しさ・不安:母犬や兄弟犬と離れた寂しさ
環境の変化:新しい家に慣れていない
トイレに行きたい:排泄を我慢している
空腹:お腹が空いている
寒い・暑い:温度が適切でない
運動不足:昼間の運動が足りない
体調不良:どこか痛い、具合が悪い
今夜からできる夜泣き対策5選
1. ケージを寝室に移動する 飼い主の気配を感じることで安心します。完全に慣れるまでは、寝室にケージを置くのも効果的です。
2. ケージにタオルをかける 視界を遮ることで落ち着く子もいます。暗くて静かな環境を作りましょう。
3. 飼い主のにおいがついたものを入れる 着古したTシャツや毛布など、飼い主のにおいがついたものをケージに入れると安心します。
4. 寝る前にたっぷり遊ぶ 体力を消耗させることで、夜はぐっすり眠れます。就寝1時間前くらいまで遊んであげましょう。
5. 湯たんぽを入れる 人肌程度の温かさがあると、母犬のそばにいるような安心感を得られます。低温やけどに注意して、タオルで包んで入れましょう。
より詳しい対策は、子犬が夜泣きする理由と今夜から使える対策の記事をご覧ください。
夜泣きはいつまで続く?
個体差はありますが、一般的には以下のような経過をたどります:
最初の3日〜1週間:一番激しい時期
1〜2週間後:徐々に落ち着いてくる
1ヶ月後:ほとんどの子が夜通し眠れるように
ただし、4〜6ヶ月齢で急に夜泣きが増えた場合は、体調不良の可能性もあります。心配な場合は動物病院に相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
ケージは何歳まで使うべき?
明確な「卒業時期」はありません。 多くの飼い主は、以下のタイミングでケージの使用を見直します:
トイレトレー🛒ニングが完了したとき
留守番中にいたずらをしなくなったとき
ケージがなくても落ち着いて過ごせるようになったとき
ただし、災害時や病院での入院に備えて、ケージに入ることへの抵抗感はなくしておくことをおすすめします。普段はサークルで過ごし、必要なときだけケージを使う方法もあります。
ケージとサークルの違いは?
| 項目 | ケージ | サークル |
|---|---|---|
| 天井 | あり | なし |
| 用途 | 休憩・睡眠・移動 | 生活スペース・遊び場 |
| 広さ | 比較的狭め | 広め |
| 持ち運び | しやすい | 難しい |
| 脱走防止 | 高い | ジャンプで脱走の可能性あり |
おすすめの使い分け:
睡眠時・移動時 → ケージ
日中の活動時 → サークル
組み合わせ → サークル内にケージを設置
多頭飼いの場合のケージ選び
多頭飼いの場合、以下の点を考慮しましょう:
原則:1頭につき1ケージ
犬同士の相性が良くても、それぞれのプライベート空間は必要
食事やおやつを安心して食べられる場所が必要
ストレスや喧嘩の予防になる
ケージの配置:
お互いの姿が見える位置に置く(安心感)
ただし、くっつけすぎない(適度な距離感)
先住犬のケージを優先的に良い場所に配置
まとめ:子犬のケージ選びチェックリスト
最後に、ケージ選びのポイントをチェックリストにまとめました。購入前に確認してみてください。
サイズ選び
[ ] 成犬時の体長の3倍程度の横幅がある
[ ] 立ち上がった高さの1.5倍の高さがある
[ ] トイレと寝床を分けられる広さがある
素材・機能
[ ] 子犬が噛んでも安全な素材
[ ] 掃除がしやすい構造
[ ] しっかりしたロック機能
[ ] 入り口の段差が低い(小型犬・子犬の場合)
設置場所
[ ] リビングなど家族が集まる場所
[ ] 壁際や隅など落ち着ける位置
[ ] テレビやスピーカーから離れている
[ ] 窓際や玄関付近は避けている
[ ] エアコンの風が直接当たらない
トレーニング準備
[ ] おやつやおもちゃを用意している
[ ] 無理やり入れないと決めている
[ ] 焦らずゆっくり進める心構えがある
適切なケージ選びと設置は、子犬との幸せな暮らし方の第一歩です。この記事を参考に、愛犬にぴったりのケージを見つけてください。
また、ケージと一緒に揃えておきたいアイテムについては、子犬を迎える前に揃えたい必需品リストもぜひ参考にしてください。






