愛犬がうんち🛒を食べているところを目撃してしまった…。多くの飼い主さんが経験するこのショッキングな光景。「なぜ?」「やめさせたい!」という気持ちでいっぱいになりますよね。
実は、犬がうんちを食べる行動(食糞症)は決して珍しいことではありません。アメリカ獣医行動学会の研究によると、約23%(4頭に1頭)の犬が食糞を経験しているというデータがあります。
この記事では、食糞の原因を科学的に解説し、効果的な対策方法を7つご紹介します。焦らず、愛犬に合った方法を見つけていきましょう。
食糞症(Coprophagia)とは?犬がうんちを食べる行動の正体
食糞症(しょくふんしょう)は、英語で「Coprophagia(コプロ🛒ファジア)」と呼ばれる行動です。VCA Animal Hospitalsによると、食糞症には大きく分けて2つのタイプがあります。

自食糞(Autocoprophagia)
自分自身の排泄物を食べる行動です。子犬に多く見られ、成長とともに自然に治まることが多いタイプです。
他食糞(Intraspecific coprophagia)
他の犬や動物(猫、馬、牛など草食動物)の糞を食べる行動です。散歩中に他の犬の糞を見つけて食べてしまうケース🛒がこれに該当します。

UC Davis獣医学部の研究では、16%の犬が「深刻な食糞行動者」(5回以上目撃された)に分類されています。つまり、食糞は犬にとってそれほど異常な行動ではないのです。
ただし、飼い主としては衛生面や健康面が心配になりますよね。まずは原因を理解することが、効果的な対策への第一歩です。
犬がうんちを食べる6つの主な原因
ワンペディアの獣医師解説やAKC(アメリカンケネルクラブ)の情報を参考に、食糞の主な原因を6つに分類して解説します。
① 栄養不足・消化不良
犬が栄養不足を感じていると、足りない栄養素を補おうとして糞を食べることがあります。特に以下のケースでは注意が必要です。
消化酵素の不足:膵外分泌不全(EPI)などの疾患
腸管疾患:栄養の吸収が妨げられている状態
低品質なドッグフード🛒:消化率が低く、糞に未消化物が残る
寄生虫感染:体内の栄養を寄生虫に奪われている
正しいドッグフード選びは、食糞対策の基本となります。
② 本能的行動(母犬の習性)
母犬は生まれたばかりの子犬の糞を食べて巣を清潔に保つ習性があります。これは野生時代から受け継がれた本能的な行動で、外敵から身を守るための防衛本能でもあります。
子犬は母犬のこの行動を見て育つため、食糞を「普通のこと」として学習してしまうことがあります。
③ 子犬の好奇心と発達段階
子犬は世界のすべてが新鮮で、何でも口に入れて確かめようとします。これは正常な探索行動です。
また、子犬は消化能力が未発達なため、糞の中に未消化のフード🛒が残りやすく、それが「おいしそう」に感じられてしまうことも。子犬との幸せな暮らし方の記事でも触れていますが、この時期の食糞は成長とともに自然に治まることが多いです。
④ 注目を引くための行動
「ダメ!」と叱られることも、犬にとっては飼い主からの「注目」です。食糞をするたびに飼い主が反応してくれることを学習した犬は、かまってほしいときに食糞するようになることがあります。
これは犬の問題行動の根本原因としてよく見られるパターンです。
⑤ ストレスや退屈
犬のストレスサインを見逃していませんか?以下のような状況がストレスとなり、食糞につながることがあります。
運動不足で体力が余っている
一人で過ごす時間が長すぎる
環境の変化(引っ越し、家族構成の変化など)
分離不安を抱えている
特に、狭いケージ🛒に長時間閉じ込められた経験のある犬(保護犬など)は、食糞行動を示しやすいというデータもあります。
⑥ 医学的疾患
成犬が急に食糞を始めた場合は、以下の医学的原因が隠れている可能性があります。
| 疾患 | 影響 |
|---|---|
| 糖尿病 | 食欲の異常増進 |
| 甲状腺機能異常 | 代謝の変化 |
| クッシング症候群 | ホルモンバランスの乱れ |
| 認知機能障害(老犬) | 行動の変化 |
| 消化器疾患 | 栄養吸収の問題 |
愛犬の健康管理の一環として、定期的な健康診断を受けることをおすすめします。
【実践】食糞をやめさせる7つの効果的な対策
INUNAVI(獣医師監修)やみんなのどうぶつ病気大百科を参考に、実践的な対策を7つご紹介します。
① 排泄後すぐに片付ける
最も確実で効果的な方法です。犬が糞を食べる機会そのものをなくし🛒てしまいましょう。
排泄したらすぐに片付ける
犬から見えないように回収する
散歩中も他の犬の糞に近づかせない
研究によると、犬は新鮮な糞(排泄後1〜2日以内)を好む傾向があります。古くなった糞には興味を示さないことが多いのです。
② 叱らない・無反応を心がける
食糞を見つけても「ダメ!」と叱らないでください。叱ると以下のような逆効果が生じる可能性があります。
「うんちをすること自体が悪い」と学習し、隠れて排泄するようになる
「うんちを隠さなければ」と考え、食べて証拠隠滅しようとする
飼い主の注目を得られると学習し、行動が強化される
代わりに、糞から離れたら褒める、別の場所に誘導するなど、望ましい行動を強化するアプローチが効果的です。
③ ドッグフードを見直す
消化の良いフード🛒に変更することで、糞の臭いや魅力を減らせる可能性があります。
おすすめのフード🛒選びのポイント:
高タンパク質・低炭水化物:消化しやすく、糞に未消化物が残りにくい
グレインフリー:穀物アレルギーがある場合に有効
プロバイオティクス配合:腸内環境を整える
犬の食事と栄養の科学で詳しく解説していますので、参考にしてください。
④ 食事の量と回数を調整
空腹感が食糞を引き起こすこともあります。以下のポイントを確認してみましょう。
適正量を与えているか:体重とフードの給与量表を確認
回数を増やす:1日2回→3回に分けて空腹感を軽減
ライフステージに合ったフード:子犬用、成犬用、シニア用など
⑤ トレーニングで「オイデ」を強化
犬のしつけとトレーニングの基本である「オイデ(呼び戻し)」を強化しましょう。
トレーニング手順:
排泄後、すぐに「オイデ」で呼ぶ
来たら美味しいおやつで褒める
糞よりも飼い主のところに来る方が「お得」と学習させる
繰り返して習慣化
⑥ 運動と精神的刺激を増やす
退屈やストレスからくる食糞には、生活の質を上げることが効果的です。
散歩の時間を増やす
知育おもちゃ🛒で頭を使わせる
一緒に遊ぶ時間を作る
ノーズワーク(嗅覚ゲーム)で本能を満たす
⑦ サプリメント・添加物の活用
糞の味や臭いを変えて、食糞への興味を減らす方法もあります。
よく使われるサプリメント🛒・食品:
| 種類 | 効果 |
|---|---|
| パパイヤ(パパイン酵素) | 糞の臭いを変える |
| パイナップル(ブロメリン) | 消化を助け、糞の魅力を減らす |
| プロバイオティクス | 腸内環境を整える |
| 市販の食糞防止サプリ | 苦味成分で糞を不味くする |
ただし、VCA Animal Hospitalsの報告によると、市販の食糞防止製品の成功率は0〜2%と低いというデータもあります。サプリメントだけに頼らず、複数の対策を組み合わせることが重要です。
子犬と成犬で対策は違う?年齢別アプローチ
どうぶつ病院京都の獣医師解説によると、年齢によって対策のアプローチを変えることが効果的です。
子犬の場合:成長とともに自然に治ることも
子犬の食糞は、多くの場合成長とともに自然に治まります。
生後6ヶ月〜1歳頃までに改善することが多い
焦らず、糞を片付ける対策を続ける
叱らず、代替行動を教える
子犬との幸せな暮らし方でも解説していますが、この時期は根気強く向き合うことが大切です。
成犬の場合:医療チェックが重要
成犬が急に食糞を始めた場合は要注意です。
まずは動物病院で健康チェックを受ける
血液検査、便検査で疾患がないか確認
環境やストレス要因の見直し
特にシニア犬の場合は、認知機能の低下が原因になっていることもあります。
病院に相談すべきタイミング
以下のような場合は、早めに獣医師に相談しましょう。
急に食糞が始まった(特に成犬・シニア犬)
体重減少が見られる
下痢や嘔吐を伴う
食欲の異常な増加がある
被毛の質が悪くなった
対策🛒を続けても改善しない
愛犬の健康を守る病気予防と早期発見の記事も参考に、日頃から愛犬の様子を観察しておくことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q: 食糞は犬の健康に悪影響がありますか?
A: 健康な犬の糞を食べること自体は、大きな健康被害にはなりません。ただし、以下のリスクがあります。
寄生虫感染:感染した動物の糞を食べた場合
細菌感染:不衛生な環境の糞を食べた場合
口臭の悪化
定期的な寄生虫駆除と健康チェック🛒を行いましょう。
Q: 市販の食糞防止サプリは効果がありますか?
A: 研究データによると、成功率は0〜2%と低いです。サプリだけに頼らず、環境管理やトレーニングなど複数の対策を組み合わせることをおすすめします。
Q: 他の犬のうんちも食べるのですが…
A: 他の犬や動物(特に草食動物)の糞を食べる犬は多いです。散歩中はリード🛒で管理し、糞に近づかせないようにしましょう。「オイデ」のトレーニングも効果的です。
Q: 何歳になったら食糞は治りますか?
A: 子犬の場合、生後6ヶ月〜1歳頃までに自然に治まることが多いです。ただし、成犬になっても続く場合は、原因を特定して対策を続ける必要があります。
まとめ:焦らず原因を見極めて対策を
犬の食糞は、約4頭に1頭が経験する比較的よくある行動です。「うちの子だけ…」と落ち込む必要はありません。
対策のポイントをおさらい:
まずは原因を見極める(栄養、ストレス、医学的原因など)
糞をすぐに片付けるのが最も確実
叱らない(逆効果になる可能性)
フード🛒や生活環境を見直す
改善しない場合は獣医師に相談
食糞は犬の問題行動の中でも対策しやすいものの一つです。焦らず、愛犬のペースに合わせて取り組んでいきましょう。
時間はかかるかもしれませんが、正しい対策を続ければ必ず改善に向かいます。愛犬との信頼関係を大切にしながら、一緒に乗り越えていきましょう。






