愛犬の被毛がふわふわで触り心地が良いのは、ダブルコート🛒という特殊な毛の構造のおかげです。しかし、このダブルコートを持つ犬種は、適切なケアを怠ると毛玉や皮膚トラブルの原因になることも。この記事では、ダブルコート犬種の正しいブラッシング方法から換毛期対策まで、アンダーコートケアの全てを詳しく解説します。
ダブルコートとは?2層構造の被毛の仕組み
犬の被毛には「シングルコート」と「ダブルコート」の2つのタイプがあります。ダブルコートとは、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の2層構造になっている被毛のことです。

オーバーコート🛒は外側に生えている太くてしっかりした剛毛で、紫外線や外部の刺激から皮膚を保護する役割を果たします。一方、アンダーコートは内側に密集して生えている柔らかく短い毛で、保温・保湿・防水の役割を担っています。
この2層構造により、ダブルコート犬種は寒冷地でも体温を維持でき、夏場は通気性を確保して暑さから身を守ることができるのです。みんなのブリーダーによると、ダブルコートは特に寒い地域原産の犬種に多く見られる特徴です。
対照的に、シングルコート犬種はオーバーコート🛒のみで構成されており、抜け毛が少ないという特徴があります。トイプードルやマルチーズなどがシングルコートの代表例です。
代表的なダブルコート犬種一覧

ダブルコートを持つ犬種は非常に多く、人気犬種の多くがこのカテゴリーに含まれます。
日本犬
柴犬:日本を代表するダブルコート犬種。換毛期の抜け毛が非常に多いことで知られています
秋田犬:大型のダブルコート🛒犬種で、厚い被毛が特徴
北海道犬:寒冷地出身で密なアンダーコートを持つ
大型犬
ゴールデンレトリバー:長毛のダブルコートで、優雅な毛並みが魅力
ラブラドールレトリバー:短毛ながらしっかりしたダブルコート
ジャーマンシェパード:警察犬としても活躍する、たくましいダブルコート犬種
北方犬種
シベリアンハスキー:極寒の環境に適応した厚いダブルコート
アラスカンマラミュート:ハスキーよりさらに厚い被毛を持つ
サモエド:真っ白なふわふわのダブルコートが特徴
中小型犬
ポメラニアン:小さな体に豊かなダブルコート
ウェルシュコーギー:短い足と厚いダブルコート🛒が特徴
チワワ(ロングコート):小型犬ながらダブルコートタイプも存在
これらの犬種を飼っている場合は、アンダーコートケアが特に重要になります。
換毛期とは?年2回の大量抜け毛シーズン
ダブルコート犬種の飼い主が最も悩まされるのが「換毛期」です。アニコム損保の獣医師監修記事によると、換毛期は年に2回訪れます。
換毛期の時期
春の換毛期(5〜7月):冬用の厚いアンダーコートが抜け落ち、通気性の良い夏毛に生え変わる
秋の換毛期(9〜11月):夏毛が抜けて、保温性の高い冬毛が生えてくる
換毛期の期間
換毛期の長さは個体差がありますが、平均で約1か月程度とされています。短ければ2〜3週間、長い場合は2〜3か月続くこともあります。
なぜ換毛が起こるのか
犬の体は気温や日照時間の変化を感じ取り、季節に適した被毛に生え変わることで体温調節を行っています。これは野生時代から受け継がれた本能的な機能です。
ただし、現代の室内飼育犬は一年中エアコンで快適な環境にいるため、換毛期のサイクルが乱れることもあります。
アンダーコートケアに必要なブラシの種類
効果的なアンダーコートケアには、適切なブラシ🛒選びが欠かせません。必須グルーミングツール10選でも紹介していますが、ここではアンダーコート専用のブラシについて詳しく解説します。
スリッカーブラシ:毛玉ほぐしと抜け毛除去の万能選手
スリッカーブラシ🛒は、細い金属製のピンが密集したブラシです。アンダーコートに絡まった抜け毛を効果的に除去でき、毛玉をほぐすのにも適しています。
スリッカーブラシの特徴:
細いピンが地肌まで届き、アンダーコートにアプローチできる
毛玉やもつれをほぐすのに効果的
換毛期だけでなく日常のブラッシングにも使える
力加減に注意が必要(強すぎると皮膚を傷つける)
ファーミネーター:アンダーコート専用の最強ツール
ファーミネーター🛒は、アンダーコートの不要な毛を取り除くために開発された専用ブラシです。スペクトラムブランズの公式サイトによると、特殊なステンレスエッジの刃により、軽くブラッシングするだけでアンダーコートがごっそり取れると評判です。
ファーミネーターの特徴:
アンダーコート除去に特化した設計
オーバーコートを傷めずにアンダーコートだけを除去
ダブルコート犬種専用(シングルコートには使用不可)
やりすぎ注意(必要な毛まで取れてしまう可能性)
アンダーコートレーキとラバーブラシの使い所
アンダーコートレーキは、長い歯で奥のアンダーコートまで届き、蓄積した抜け毛を掻き出すのに適しています。特に被毛が厚い大型犬に効果的です。
ラバーブラシ🛒は、ゴム製のため皮膚への刺激が少なく、ブラッシングが苦手な犬の入門用としておすすめ。マッサージ効果もあり、犬がリラックスしやすいのが特徴です。
コームと獣毛ブラシで仕上げる
コームは、ブラッシング後の仕上げとして毛の流れを整えたり、残った毛玉を見つけたりするのに使います。
獣毛ブラシは、豚毛などの天然毛を使用したブラシで、フケやほこりを取り除き、毛艶を良くする効果があります。最後の仕上げとして使用すると、被毛に自然なツヤが出ます。
正しいブラッシングの手順とコツ
American Kennel Club(AKC)が推奨するダブルコート犬のブラッシング手順を参考に、効果的なケア方法を解説します。
ブラッシング前の準備
犬をリラックスさせる:散歩後など、犬が落ち着いているタイミングを選ぶ
被毛の状態をチェック:毛玉や絡まりがないか確認する
必要なブラシを用意:スリッカーブラシ🛒、ファーミネーター、コームを準備
スリッカーブラシでの基本ブラッシング
被毛をかき分けて皮膚が見える状態にする
毛の流れに沿って、体に平行にブラシを動かす
首から胸、背中、お腹、足、しっぽの順にブラッシング
力を入れすぎず、優しくなでるように行う
ポイント:お腹周りなど皮膚が柔らかい部分は特に優しく。スリッカーブラシ🛒は地肌まで届くので、力加減に注意が必要です。
ファーミネーターでのアンダーコート除去
スリッカーブラシで毛のもつれを取り除いてから使用
毛の流れに沿って優しくなでるようにブラッシング
首から胸、おしりは特にアンダーコートが多いので入念に
同じ場所を何度も繰り返さない(やりすぎ防止)
注意:背骨に当てると痛いので避けること。週1回程度の使用が目安です。
コームで仕上げと確認
全体にコーム🛒を通して毛の流れを整える
コームが引っかかる場所があれば、毛玉の可能性あり
引っかかりがなくなるまで丁寧に仕上げる
毛質別ブラッシングも参考にして、愛犬に合った方法を見つけてください。
ブラッシングの頻度:通常期と換毛期の違い
GREEN DOGのプロが解説する情報によると、ブラッシングの頻度は季節や犬種によって調整が必要です。
通常期(換毛期以外)
短毛ダブルコート(柴犬、コーギーなど):週2〜3回
長毛ダブルコート(ゴールデンレトリバーなど):週3〜4回
ファーミネーター🛒使用:週1回程度
換毛期
毎日のブラッシングが望ましい
ファーミネーターは週1〜2回
1回5〜10分程度を目安に、無理のない範囲で
ポイント:一度に長時間行うと犬が嫌がるため、短時間でも毎日続けることが重要です。
毛玉を防ぐ!アンダーコートケアの注意点
イオンペットによると、毛玉を放置すると深刻な問題につながる可能性があります。
毛玉ができる原因
ブラッシング不足
シャンプー後の不十分な乾燥
濡れた状態での放置
換毛期のケア不足
毛玉を放置する危険性
皮膚の蒸れ:毛玉の下に湿気がこもり、雑菌が繁殖
皮膚炎の発症:かゆみや赤み、炎症の原因に
ダニ・ノミの温床:毛玉内部が害虫の住処になることも
痛みの原因:毛玉が皮膚を引っ張り、犬に不快感を与える
毛玉予防のポイント
こまめなブラッシング:特に脇の下、耳の後ろ、お腹周りは要注意
シャンプー🛒前のブラッシング:濡れる前に毛玉を解消しておく
完全に乾かす:シャンプー後はアンダーコートまでしっかり乾燥
毛玉だらけになってしまった場合の対処法も参考にしてください。
皮膚トラブルを防ぐケアのポイント
PS保険の獣医師解説記事によると、アンダーコートのケア不足は様々な皮膚トラブルの原因になります。
よくある皮膚トラブル
接触性皮膚炎:蒸れや汚れによる炎症
脂漏性皮膚炎:過剰な皮脂分泌による問題
アレルギー性皮膚炎:ダニやノミが原因の場合も
予防のためのケア
定期的なブラッシング:通気性を確保し、蒸れを防ぐ
適切な頻度のシャンプー🛒:月1回程度が目安(やりすぎは逆効果)
完全な乾燥:特にアンダーコートまでしっかり乾かす
皮膚の状態チェック:ブラッシング🛒時に赤みやフケがないか確認
獣医師に相談すべき症状
脱毛部や全身の皮膚が赤い
激しいかゆみがある
フケや湿疹が見られる
換毛期以外に異常な抜け毛がある
これらの症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。犬の皮膚と被毛トラブルについても詳しく解説しています。
室内飼育犬の換毛期が乱れる理由と対策
現代の室内飼育犬は、エアコンで一年中快適な温度に保たれた環境で暮らしています。これにより、本来の換毛サイクルが乱れ、「一年中少しずつ抜け続ける」という状態になることがあります。
換毛期が乱れる原因
室温が一定で季節の変化を感じにくい
日照時間の変化が室内では分かりにくい
体が季節に適応する必要がなくなる
対策
適度に外気に触れさせる:散歩で季節の温度変化を体感させる
日光浴の機会を作る:窓際での日光浴や屋外での時間を増やす
一年中こまめなブラッシング🛒:換毛期が曖昧な場合は通年でケアを心がける
完全に室内飼いの場合でも、抜け毛対策をしっかり行うことで快適に過ごせます。
絶対NG!ダブルコート犬をバリカンで刈ってはいけない理由
「暑そうだから」「抜け毛が大変だから」という理由で、ダブルコート犬の毛をバリカンで短く刈ってしまう飼い主がいますが、これは絶対にやってはいけません。
シェービングのリスク
**1🛒. 体温調節機能の破壊** ダブルコートは夏場も体を涼しく保つ機能があります。アンダーコートを除去すれば涼しくなりますが、オーバーコートまで刈ると逆に熱中症リスクが高まります。
2. 紫外線からの保護喪失 オーバーコートは紫外線から皮膚を守る役割があります。刈ってしまうと日焼けや皮膚がんのリスクが上昇します。
3. 毛質の変化 一度刈ってしまうと、元の美しい毛質に戻らないことがあります。アンダーコートが優勢になり、ゴワゴワした毛質になることも。
4. 毛が生えてこなくなる可能性 特に高齢犬では、バリカンで刈った後に毛が生えてこなくなるケースも報告されています。
正しい暑さ対策
こまめなブラッシングでアンダーコートを除去
涼しい時間帯の散歩
エアコンでの室温管理
冷却マットの活用
抜け毛が大変な場合は、バリカンではなく正しいブラッシングで対処しましょう。
まとめ:愛犬の健康な被毛を守るために
ダブルコート犬種のアンダーコートケアは、見た目の美しさだけでなく、愛犬の健康を守るために欠かせません。
重要ポイントの振り返り
ダブルコートの構造を理解する:オーバーコートとアンダーコートの役割を知る
適切なブラシを選ぶ:スリッカーブラシ🛒、ファーミネーター、コームを使い分ける
正しい手順でブラッシング:毛の流れに沿って、優しく丁寧に
頻度を調整する:通常期と換毛期で回数を変える
毛玉と皮膚トラブルを予防:こまめなケアで問題を未然に防ぐ
絶対にバリカン🛒で刈らない:正しいブラッシングで対処する
自宅でのケアに自信がない場合や、毛玉がひどくなってしまった場合は、プロのトリマーに相談することをおすすめします。犬のグルーミング:自宅でできるプロのケアも参考に、愛犬に最適なケア方法を見つけてください。
日々のちょっとしたケアの積み重ねが、愛犬の健康で美しい被毛を守ります。ぜひ今日から、正しいアンダーコートケアを始めてみてください。






