愛犬の皮膚に赤みやかゆみが出たとき、「様子を見るべきか」「すぐに病院に行くべきか」迷うことはありませんか?皮膚トラブルは軽視されがちですが、放置すると重症化し、重篤な健康被害が生じる可能性があります(アニコム)。本記事では、獣医師への受診が必要な症状、緊急性の判断基準、そして皮膚科専門医に相談すべきケースまで、詳しく解説します。
すぐに受診すべき緊急性の高い症状
以下の症状が見られる場合は、速やかに動物病院を受診してください。

緊急度:高(24時間以内の受診推奨)
| 症状 | 詳細 | 考えられる病気 |
|---|---|---|
| 激しいかゆみ | 夜も眠れず、掻き続ける・噛み続ける | アレルギー性皮膚炎、膿皮症 |
| 皮膚からの出血 | 掻きむしって出血している | 重度の皮膚炎、外傷 |
| 広範囲の脱毛 | 急激に広がる脱毛 | ホルモン異常、真菌感染 |
| 強い悪臭 | 腐敗臭や異常な臭い | マラセチア、細菌感染 |
| 化膿 | 膿が出ている、腫れている | 膿皮症、深部感染 |
| 全身症状 | 食欲不振、嘔吐、発熱を伴う | 全身性疾患の可能性 |
| 急速な悪化 | 数時間~1日で急激に悪化 | アナフィラキシー、重篤感染 |
痛みや苦痛のサイン
犬が著しい不快感を示したり、行動の変化が見られたりする場合は、緊急のケアが必要です(UrgentVet)。

痛みのサイン:
触られるのを極端に嫌がる
鳴き声を上げる
攻撃的になる
食欲がなくなる
隠れたり、動きたがらない
数日以内の受診が望ましい症状
緊急ではないものの、早めの対応が推奨される症状です。
緊急度:中(2~3日以内の受診推奨)
持続的なかゆみ:毎日掻いたり舐めたりする
皮膚の赤み:広がっている、濃くなっている
フケの増加:大量のフケが出る
皮膚の乾燥:カサカサ、ひび割れ
軽度の脱毛:部分的な脱毛
耳の異常:頻繁に頭を振る、耳を掻く、悪臭
肉球のトラブル:ひび割れ、乾燥、赤み
1~2週間様子を見ても良い症状
軽度の症状で、家庭でのケアで改善する可能性があるものです。ただし、1~2週間経っても自然に治らない場合は動物病院🛒へ(アニコム)。
緊急度:低(経過観察可、改善しなければ受診)
軽いフケ
わずかな皮膚の乾燥
小さな発疹(数個程度)
軽度のかゆみ(1日数回掻く程度)
換毛期の通常の抜け毛
家庭でできる対処法
保湿ケア
低刺激シャンプー🛒
アレルゲンの除去(散歩後の足拭きなど)
環境の温度湿度管理
詳しくは敏感肌用スキンケア製品の選び方と乾燥対策:保湿ケアとクリームの使い方をご覧ください。
皮膚病を見逃さないためのチェックポイント
犬の皮膚病は、以下のような行動や症状から飼い主が異変に気づけます(アニコム)。
行動面のチェック
犬はかゆみを掻くだけでなく、舐める、噛む、床や壁にこすりつけるなどで示します(アイペット損保)。
異常な行動:
同じ場所を執拗に舐める
足先を噛む
床や壁に体をこすりつける
頻繁に頭を振る
お尻を地面にこすりつける
皮膚の視覚的チェック
定期的に以下の部位をチェックしましょう:
チェック部位:
顔(目の周り、口周り、耳)
首周り
脇の下
お腹
内股
足先、指の間
尾の付け根
肉球
チェック項目:
赤み、発疹
脱毛、薄毛
フケ、かさぶた
腫れ、しこり
色素沈着(黒ずみ)
湿疹、膿
悪臭
一般の動物病院か皮膚科専門医か
すべての皮膚トラブルが専門医を必要とするわけではありません。まずは一般の動物病院を受診し、必要に応じて専門医に紹介してもらうのが一般的です。
一般の動物病院で対応できるケース
初めての皮膚トラブル
軽度~中等度の症状
急性の皮膚炎
季節性のアレルギー🛒
膿皮症やマラセチアなどの一般的な皮膚病
皮膚科専門医への紹介が推奨されるケース
以下の場合は、皮膚科専門医(獣医皮膚科認定医)の診察が推奨されます。
専門医が必要な5つのサイン(Tahoma Veterinary):
治療に反応しない:一般的な治療で改善が見られない
繰り返す症状:繰り返しかゆみ、皮膚や耳の感染症が起こる
診断がつかない:原因不明の皮膚トラブル
複雑な症状:複数の皮膚症状が同時に起こる
長期管理が必要:慢性的な皮膚疾患
専門医受診のメリット
高度な診断技術:皮膚生検、アレルギー検査、細胞診など
専門的な治療:最新の治療法、免疫療法など
根本原因の特定:繰り返す症状の根本原因を突き止める
長期管理計画:慢性疾患の効果的な管理
受診前の準備と記録
獣医師への受診時に、以下の情報を準備しておくとスムーズです。
記録しておくべき情報
症状の記録:
いつから症状が始まったか
症状の経過(悪化、改善、変化なし)
どの部位に症状があるか
かゆみの程度(0~10段階)
行動の変化
生活環境の記録:
食事内容(フード、おやつ)
最近のシャンプー頻度と使用製品
環境の変化(引っ越し、新しいペット、リフォームなど)
散歩コースや時間帯
室内の温度湿度
過去の病歴:
以前の皮膚トラブル
他の病気の有無
使用中の薬やサプリメント🛒
アレルギーの有無
写真の記録
症状の部位を写真で記録しておくと、診察時に役立ちます。特に症状が変動する場合は、最も悪い状態の写真を撮影しておきましょう。
受診時に聞かれる質問と伝えるべきこと
獣医師から聞かれる質問
「いつから症状がありますか?」
「かゆみはありますか?どのくらいの頻度で掻きますか?」
「最近、フードやおやつを変えましたか?」
「他に気になる症状はありますか?」
「以前にも同じような症状がありましたか?」
「室内飼育ですか、屋外飼育ですか?」
必ず伝えるべきこと
症状の変化:良くなったり悪くなったりする時間帯や状況
既往歴:過去の病気や治療歴
使用中の製品:シャンプー🛒、保湿剤、ノミ・ダニ予防薬など
家族の健康状態:同居犬猫や人間に同様の症状があるか
気になること:どんな小さなことでも
受診時の検査と費用の目安
一般的な検査
| 検査項目 | 目的 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 視診・触診 | 皮膚の状態を確認 | 診察料に含む |
| 皮膚掻爬検査 | 寄生虫の検出 | 1,000~2,000円 |
| 細胞診 | 細菌・真菌の確認 | 2,000~3,000円 |
| 皮膚生検 | 詳細な組織検査 | 10,000~30,000円 |
| アレルギー検査 | アレルゲンの特定 | 20,000~40,000円 |
| 血液検査 | ホルモン異常などの確認 | 5,000~15,000円 |
治療費の目安
軽度の皮膚炎:3,000~10,000円(診察、薬)
膿皮症:5,000~20,000円(診察、検査、薬、シャンプー)
アレルギー性皮膚炎:10,000~50,000円(初診時検査含む)
長期治療が必要な場合:月5,000~30,000円
費用は病院や地域によって異なります。事前に確認することをおすすめ🛒します。
皮膚の異常は全身疾患のサインかもしれない
皮膚は体の中で最も大きな臓器であり、皮膚に異常が起きているということは、免疫力が低下するような疾患(ホルモン病や腫瘍など)が隠れていることもあります(アニコム)。
皮膚症状を伴う全身疾患
ホルモン異常:
クッシング症候群
甲状腺機能低下症
性ホルモン異常
免疫疾患:
天疱瘡
エリテマトーデス
内臓疾患:
肝臓病
腎臓病
糖尿病
腫瘍:
肥満細胞腫
リンパ腫
これらの疾患では、皮膚症状が初期症状として現れることがあります。皮膚トラブルを軽視せず、早めに受診することが重要です。
皮膚トラブル全般については、犬の皮膚トラブルの見分け方と対処法で詳しく解説しています。
セカンドオピニオンを検討すべきケース
以下の場合は、セカンドオピニオンを検討することも大切です。
セカンドオピニオンが推奨される状況
診断に納得がいかない
治療を数ヶ月続けても改善しない
薬を処方されるだけで、原因究明のための検査を提案されない(Great Pet Care)
獣医師とのコミュニケーションに問題がある
より専門的な意見を聞きたい
セカンドオピニオンは獣医師への不信ではなく、愛犬のために最善を尽くす選択肢の一つです。
まとめ
犬の皮膚トラブルで受診すべきタイミングのポイントをまとめます:
緊急受診:激しいかゆみ、出血、化膿、悪臭、全身症状がある場合
早期受診:1~2週間経っても自然治癒しない、症状が悪化している
専門医受診:治療に反応しない、繰り返す症状、診断がつかない
定期チェック🛒:週1回は全身の皮膚をチェック
行動観察:掻く、舐める、こすりつけるなどの異常行動に注意
記録:症状の経過、写真を記録しておく
早期対応:放置すると重症化、早期治療が早期回復につながる
全身疾患:皮膚症状の背後にホルモン異常や腫瘍が隠れている可能性
セカンドオピニオン:改善しない場合は別の獣医師の意見も検討
「ペットが困っている、または飼い主が困っているなら、それが獣医師に相談する時です」(Zoetis Petcare)。
皮膚トラブルは、軽く見えても重篤な疾患のサインかもしれません。迷ったら早めに受診し、愛犬の健康を守りましょう。獣医師は皮膚トラブルを診るプロフェッショナルです。気軽に相談し、適切な診断と治療を受けることが、愛犬の快適な生活につながります。






