愛犬と長く健康に暮らすために、定期的な健康診断は欠かせません。しかし「犬の健康診断は年に何回受ければいいの?」「どんな検査項目があるの?」と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、犬の健康診断の適切な頻度、検査内容、費用相場まで詳しく解説します。年齢別の推奨回数や、検査前の準備についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
犬の健康診断はなぜ必要?人間との違いを理解しよう
犬の健康診断が重要な理由は、人間と犬では「時間の流れ方」が大きく異なるからです。

アニコム損保の調査によると、犬の1歳は人間でいう18歳くらいに相当し、1歳を超えると1年で小型・中型犬は約4歳、大型犬は約7歳ほど年齢を重ねます。つまり、人間の1年間で犬は4〜7年分の変化が起きる可能性があるのです。
また、犬は言葉で体調の変化を伝えることができません。元気そうに見えても、内臓に異常が起きていることは珍しくありません。定期的な健康診断を受けることで、症状が出る前の早期段階で病気を発見できます。
愛犬の健康管理🛒全般については、愛犬の健康を守る病気予防と早期発見で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
年齢別・犬の健康診断の適切な頻度

犬の健康診断の頻度は、年齢によって変わります。Honda Dogの獣医師監修記事でも推奨されているように、年齢に応じた適切な頻度で検診を受けることが大切です。
子犬期(〜1歳):基礎健康状態の確認
子犬期は、生後6ヶ月頃に最初の健康診断を受けることが推奨されています。この時期は、先天性の異常がないか、成長が順調かをチェックする重要な時期です。
ワクチン接種のタイミングに合わせて健康診断を受けると効率的です。獣医師に気になる点を相談しながら、愛犬の健康な成長を見守りましょう。
成犬期(1〜6歳):年1回が基本
Vet's Eyeの獣医師アンケートでは、100名の獣医師のうち79%が「年に1度でも健康診断は受けたほうがよい」と回答しています。成犬期は体力も安定している時期ですが、年に1回の健康診断で病気の早期発見につなげましょう。
この時期に血液検査などで基準値を把握しておくと、将来の変化を比較しやすくなります。
シニア期(7歳〜):年2回以上が理想
Team HOPEでは、シニア犬(7歳以上)には年に2回の健康診断を推奨しています。7歳を超えたワンちゃん🛒は人間でいうと40歳代〜70歳代に相当し、内臓の衰えや筋力の低下など、健康上の問題が起こりやすくなる時期です。
注意点として、大型犬は5歳からシニア期に入ります。小型・中型犬より早く老化が進む傾向があるため、大型犬の飼い主さんは5歳を目安に健康診断の頻度を増やすことを検討しましょう。
超高齢期(11歳〜):年3〜4回の細かいチェックを
COCOペットジャーナルによると、11歳以上の超高齢犬には年3〜4回の健康診断が推奨されています。この年齢になると、体調の変化が急速に進むこともあるため、3〜4ヶ月に1回程度の細かいチェックが安心です。
かかりつけの獣医師と相談しながら、愛犬の状態に合わせた検診スケジュールを組みましょう。
健康診断の検査項目を徹底解説
犬の健康診断では、どのような検査が行われるのでしょうか。日本動物医療センターでは、健康診断で大切な4つのポイントを紹介しています。ここでは、主な検査項目について詳しく解説します。
身体検査(視診・触診・聴診)
身体検査は、健康診断の基本となる検査です。
視診:全身の様子、目、耳、口腔内の状態を確認
触診:体に触れて便秘やしこりの有無をチェック
聴診:心臓の雑音、腸の動きを確認
体温・体重測定:基礎的な健康状態の把握
獣医師が五感を使って愛犬の全身状態を確認する、シンプル🛒ながら重要な検査です。
血液検査:内臓機能をチェック
アイペット損保の解説によると、血液検査は犬の内臓機能を調べる上で欠かせない検査です。
血球検査では、以下の項目をチェックします:
赤血球・白血球・血小板の数
貧血や炎症の有無
生化学検査では、臓器の機能を調べます:
肝臓(GPT、GOT)
腎臓(BUN、Cre)
膵臓、脂質代謝
血糖値(糖尿病の指標)
血液検査の結果の詳しい見方については、血液検査の結果の見方:数値が意味することで解説しています。
尿検査・便検査:泌尿器と消化器の状態
VetzPetzによると、尿検査は泌尿器系の異常を見つけるために有効な検査です。
尿検査でわかること:
尿比重、pH
たんぱく、糖分の有無
血液混入の有無
腎臓病、膀胱炎、糖尿病の兆候
便検査でわかること:
寄生虫感染の有無
消化不良の状態
腸内環境🛒の状態
特に子犬や外出機会の多い犬は寄生虫感染のリスクが高いため、積極的な検査をおすすめします。
画像検査(レントゲン・超音波)
画像検査では、体の内部を視覚的に確認できます。
レントゲン検査:
骨や関節の異常
各臓器の大きさ、位置
肺炎、心臓病、腫瘍の発見
超音波検査(エコー):
心臓や内臓の動きをリアルタイムで確認
腫瘍やポリープの発見
レントゲンでは見えない臓器内部の詳細
超音波検査は麻酔なしで行え、臓器の動きも確認できるため、心臓病の診断に特に役立ちます。
心電図検査:心臓病の早期発見に
心電図検査は、心臓の電気信号を測定してグラフ化する検査です。不整脈や心筋症の兆候を見つけることができます。
シニア期に入ると心臓病のリスクが高まるため、7歳以上の犬には心電図検査も含めた総合的な健康診断がおすすめ🛒です。心臓病の詳細については、犬の心臓病:早期発見のサインを見逃さないをご覧ください。
犬の健康診断の費用相場
犬の健康診断にかかる費用は、動物病院や検査内容によって異なります。
基本検査コース:5,000円〜15,000円
6歳以下の若い犬向けの基本検査コースでは、身体検査、糞便検査、尿検査、血液検査が含まれ、5,000円〜15,000円程度が相場です。
日本獣医師会の平成27年度調査によると、健康診断(1日ドック)の費用の中央値は14,021円で、7,500円〜30,000円に大半が入っています。
総合検査コース:15,000円〜30,000円
7歳以上のシニア犬向けの総合検査コースでは、基本検査に加えてレントゲン、腹部エコー、ホルモン検査などが含まれます。費用は15,000円〜30,000円以上となることが多いです。
検査項目が増えるほど費用は高くなりますが、その分多くの病気を早期発見できる可能性が高まります。
ペット保険は適用される?
基本的に、健康診断はペット保険の対象外であることが多いです。ペット保険は病気やケガの治療費をカバーするもので、予防目的の検査は含まれないことが一般的です。
ただし、一部のペット保険では健康診断の補助がつくプランもあるため、加入前に内容を確認しておくことをおすすめします。
健康診断を受ける前の準備と注意点
健康診断を受ける際には、事前の準備が必要です。
絶食が必要な場合がある
特に血液検査や超音波検査では、食事の影響を受けやすいため、検査前夜からの絶食が指示されることがあります。通常、当日の朝は水だけOKとなることが多いですが、動物病院の指示に従いましょう。
絶食が必要かどうか、事前に動物病院に確認しておくことが大切です。
尿・便の持参方法
尿検査や便検査では、当日朝の新鮮な尿や便を持参するよう指示されることがあります。
尿:清潔な容器に採取(ペットシーツ🛒で吸い取った場合も可)
便:ビニール袋に入れて持参
採取方法や量についても、予約時に確認しておきましょう。
当日の注意事項
健康診断当日は、以下の点に気をつけましょう:
事前予約:健康診断は予約制のことが多い
気になる症状をメモ:普段気になっていることを獣医師に伝える
ストレス軽減:リラックスできるよう、お気に入りのおやつやブランケットを持参
健康診断で早期発見できる主な病気
定期的な健康診断で早期発見できる病気には、以下のようなものがあります:
| 病気 | 早期発見に有効な検査 |
|---|---|
| 腎臓病 | 血液検査(BUN、Cre)、尿検査 |
| 心臓病 | 心電図、超音波検査 |
| 糖尿病 | 血液検査(血糖値)、尿検査 |
| 肝臓病 | 血液検査(GPT、GOT)、超音波検査 |
| がん・腫瘍 | 触診、レントゲン、超音波検査 |
| 甲状腺疾患 | 血液検査(ホルモン値) |
これらの病気は、症状が出てからでは進行していることが多いです。早期発見・早期治療により、愛犬の生活の質を維持し、寿命を延ばすことにつながります。
愛犬のストレス🛒や体調の変化に気づくためのヒントは、ストレスサインを見逃さない!犬のSOSでも詳しく解説しています。
まとめ:愛犬の健康を守るために定期的な健康診断を
犬の健康診断の頻度は、年齢によって異なります:
1〜6歳:年1回
7〜10歳:年2回
11歳以上:年3〜4回
健康診断の費用は5,000円〜30,000円程度で、検査内容によって異なります。血液検査、尿検査、画像検査など、愛犬の年齢と状態に合った検査を受けることで、病気の早期発見につながります。
大切なのは、かかりつけの獣医師としっかり相談し、愛犬に最適な検診スケジュールを組むこと。定期的な健康診断で、愛犬との幸せな時間を長く過ごしましょう。
年間の予防医療スケジュールについては、年間スケジュール表:予防医療カレンダーも参考にしてください。






