愛犬が突然嘔吐や下痢を繰り返す姿を見るのは、飼い主にとって非常に心配なことです。特に激しい嘔吐や下痢が続くと、体内の水分が急速に失われ、脱水症状を引き起こす危険があります。脱水症状は放置すると命に関わることもあるため、早期発見と適切な対応が重要です。この記事では、犬の嘔吐・下痢時の家庭でできるケア方法、脱水症状の見分け方、経口補水液の作り方、動物病院🛒を受診すべきタイミングについて詳しく解説します。
犬の嘔吐・下痢が引き起こす脱水症状
犬や猫が下痢や嘔吐をしている|放置していると脱水症状を引き起こすこともによると、嘔吐や下痢を放置していると脱水症状を引き起こすリスクがあります。

脱水症状とは
脱水症状とは、体内の水分が失われすぎて、正常な体の機能が維持できなくなった状態です。犬の体の約60〜70%は水分で構成されており、この水分が10%以上失われると重篤な症状が現れます。
嘔吐・下痢で脱水が起こる理由
| 症状 | 脱水の原因 | リスク |
|---|---|---|
| 嘔吐 | 胃の内容物と一緒に水分が失われる | 水を飲めない→さらに脱水が進行 |
| 下痢 | 腸から水分が大量に排出される | 栄養も失われ、体力が低下 |
| 嘔吐+下痢 | 両方から水分が失われる | 急速に脱水が進行、最も危険 |

犬の嘔吐や下痢に要注意!|考えられる原因と受診のタイミングによると、特に子犬や子猫では急激に悪化して脱水を引き起こすこともあるため、早めに動物病院🛒に連れて行くことが重要です。
脱水症状の見分け方(チェック方法)
犬の脱水症状の原因とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説に基づく、家庭でできる脱水症状のチェック方法を紹介します。
1. 皮膚チェック(ツルゴールテスト)
最も一般的な脱水チェック方法で、皮膚の弾力性を確認します。
手順
犬の首や背中あたりの皮膚を5cmほど持ち上げる
手を離して、皮膚が元に戻るまでの時間を測る
判定
| 皮膚が戻る時間 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 2秒以内 | 正常 | 問題なし |
| 2〜3秒 | 軽度の脱水 | 水分補給を強化 |
| 3〜5秒 | 中等度の脱水 | 動物病院受診を検討 |
| 5秒以上 | 重度の脱水 | 緊急受診が必要 |
犬の脱水症の見分け方と応急処置は?によると、年齢や体格、皮膚をつまむ場所によって時間が変わるため、あらかじめ愛犬が元気な時に皮膚をつまみ、戻るまでの時間を計測しておくとよいとされています。
2. 歯茎のチェック
健康な歯茎は十分に濡れて、触るとしっとり🛒しています。
脱水時の歯茎
乾いている:唾液が分泌されていない
粘着性がある:触るとペタペタする
色が白っぽい:血流が悪くなっている
3. 目のチェック
目が落ちくぼんでいる:重度の脱水のサイン
目が充血している:犬が下痢をしたら。危険な状態や食事・水分の与え方を解説【獣医師監修】によると、脱水症状を起こしている可能性がある
4. 尿のチェック
尿の量が少ない
尿の色が濃い:体が水分を保とうとしている
排尿回数が減る
5. 全身症状
ふらつく:脱水による血圧低下
ぐったりしている:重度の脱水
元気がない、食欲がない
嘔吐時の対処法
基本原則:絶食・絶水
嘔吐がある場合は、基本的に絶食・絶水が必要です。
犬が下痢をしたら。危険な状態や食事・水分の与え方を解説【獣医師監修】によると、胃が食べ物を受け付けない状態なので、水を飲ませると刺激になってさらに吐いてしまうことがあります。
嘔吐直後の対応
吐いた直後は絶水:口の中を潤す程度の少量にとどめる
様子を見る:1〜2時間は何も与えない
吐き気が落ち着いたら:少量の水を与えて様子を見る
再び吐かなければ:少しずつ水の量を増やす
絶食の期間
成犬:半日〜1日絶食で胃腸を休ませる
子犬:長時間の絶食は低血糖のリスクがあるため、動物病院に相談
絶食後の食事再開
| タイミング | 与えるもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 絶食後6〜12時間 | 水のみ(常温) | 少量ずつ |
| 嘔吐がなければ | ドライフードをふやかす | 消化の良いもの |
| 翌日以降 | 通常食に徐々に戻す | 一気に変えない |
下痢時の対処法
基本原則:水分補給
下痢の場合、嘔吐とは異なり、水分補給が最優先です。
水分補給のポイント
水は絶やさず置く:いつでも飲めるようにする
常温の水を与える:冷たすぎる水は避ける
一気飲みを防ぐ:少しずつ飲ませる
経口補水液の使用:犬用または薄めた人間用
犬や猫が下痢や嘔吐をしている|放置していると脱水症状を引き起こすこともによると、犬猫用の経口補水液などでこまめに水分補給をしてあげるとよいとされています。
絶食
下痢の場合も、胃腸を休ませるため半日〜1日の絶食が推奨されます。ただし、水分は絶やさないことが重要です。
経口補水液の作り方と与え方
犬に使える!知っておくと役立つ、「経口補水液」の作り方に基づく、家庭で作れる経口補水液のレシピを紹介します。
犬用経口補水液の作り方
材料
水:600g
砂糖:20g
塩:1g
作り方
水を人肌程度(36〜38℃)に温める
砂糖と塩を加えて、よく混ぜて完全に溶かす
冷ましてから与える
人間用経口補水液を使う場合
犬用の経口補水液は人間用を薄めてもいい?腎不全だったら?手作りレシピによると、人間用の経口補水液(OS-1など)を使う場合は、3倍に薄めて与えることができます。
与え方
少しずつ与える:スプーンやスポイトを使って
最初の1時間:体重10kgの犬で約100ml🛒を目安に
3〜5分おき:少量ずつ頻繁に与える
無理に飲ませない:嫌がる場合は無理強いしない
使用上の注意
緊急時限定:健康な犬に日常的に飲ませるものではない 制限がある犬:腎臓病や心臓病で水分・塩分制限がある場合は、獣医師に相談してから使用 応急処置🛒:経口補水液はあくまで応急処置で、速やかに動物病院を受診することが重要
動物病院を受診すべきタイミング
すぐに受診が必要な緊急症状
以下のような症状が見られる場合は、直ちに動物病院を受診してください。
| 症状 | 緊急度 | 理由 |
|---|---|---|
| 血便が出ている | 高 | ウイルス感染、寄生虫、腫瘍の可能性 |
| 嘔吐が止まらない(3回以上) | 高 | 急速に脱水が進行する |
| ぐったりして動かない | 高 | 重度の脱水または全身状態の悪化 |
| ふらついて立てない | 高 | 脱水による血圧低下 |
| 歯茎が白い | 高 | 貧血または循環不全 |
| 子犬や老犬 | 高 | 急激に悪化しやすい |
翌日受診を検討すべき症状
軽度の下痢が1日続いている
食欲はあるが、軽い嘔吐が1〜2回あった
元気はあるが、便がゆるい
ただし、症状が悪化したり、新たな症状が出たりした場合は、すぐに受診してください。
動物病院での治療
犬が下痢をしたら。危険な状態や食事・水分の与え方を解説【獣医師監修】によると、動物病院では以下のような治療が行われます。
対症療法
輸液療法:点滴で脱水を改善する(最も重要な治療)
整腸剤:腸内細菌叢を整える
止瀉薬:下痢を止める薬(原因によっては使わないこともある)
制吐剤:吐き気を抑える薬
抗生剤:細菌感染がある場合
輸液療法の重要性
脱水症状がある場合、経口での水分補給🛒だけでは不十分なことが多く、点滴による輸液が必要です。
皮下点滴:軽度〜中等度の脱水
静脈点滴:重度の脱水、緊急性が高い場合
検査
原因を特定するために、以下の検査が行われることがあります。
糞便検査:寄生虫やウイルスの有無
血液検査:脱水の程度、内臓機能の確認
レントゲン・超音波検査:腸閉塞や異物の確認
家庭でやってはいけないこと
1. 市販の下痢止めを勝手に使う
市販の下痢止めは、原因により使って良い場合と悪化を招く場合があります。犬が下痢をしたら。危険な状態や食事・水分の与え方を解説【獣医師監修】によると、自己判断での使用は避け、動物病院を受診しましょう。
2. 人間用の薬を与える
人間用の胃腸薬や痛み止めには、犬にとって有害な成分が含まれていることがあります。絶対に与えないでください。
3. 無理に食事を与える
嘔吐が続いているのに無理に食べさせると、症状を悪化させます。絶食・絶水の原則を守りましょう。
4. 冷たい水を大量に飲ませる
冷たい水は胃腸への刺激が強く、症状を悪化させることがあります。常温の水を少しずつ与えましょう。
嘔吐・下痢を起こしやすい原因
食事関連
食べ過ぎ、早食い
腐ったものや異物を食べた
フードの急な切り替え
アレルギー
感染症
パルボウイルス(特に子犬で致命的)
コロナウイルス
寄生虫(回虫、鉤虫など)
細菌感染
ストレス
環境の変化
長時間の留守番
過度な運動
病気
膵炎
肝臓病
腎臓病
腸閉塞
予防策
1. 適切な食事管理
決まった時間に適量を与える
フードの切り替えは1週間かけて徐々に行う
人間の食べ物を与えない
2. 異物誤飲の防止
小さなおもちゃ🛒や部品は片付ける
ゴミ箱は蓋付きのものを使う
散歩中の拾い食いに注意
3. ストレス管理
規則正しい生活リズム
十分な運動と遊び
安心できる環境作り
4. 定期的な健康チェック
年1回の健康診断
ワクチン接種
寄生虫駆除
まとめ
犬の激しい嘔吐や下痢は、脱水症状を引き起こす危険性があり、早期の対応が重要です。嘔吐時は基本的に絶食・絶水が必要ですが、下痢時は水分補給が最優先となります。
家庭では、ツルゴールテスト(皮膚チェック)で脱水症状を確認し、必要に応じて犬用経口補水液を与えましょう。人間用を使う場合は3倍に薄めて使用します。
ただし、経口補水液はあくまで応急処置です。血便、止まらない嘔吐、ぐったりしているなどの症状が見られる場合は、直ちに動物病院を受診してください。特に子犬や老犬は急激に悪化しやすいため、早めの受診を心がけましょう。
日頃から愛犬の健康状態をチェックし、異変にすぐ気づけるようにしておくことが、大切な命を守ることにつながります。






