愛犬がいつまでも元気で健康に過ごすためには、免疫力を高めることが欠かせません。免疫力とは、体内に侵入した細菌やウイルスから体を守る防御システムのこと。この免疫力が低下すると、感染症やアレルギー🛒、さらにはがんのリスクまで高まってしまいます。
この記事では、愛犬の免疫力を高めるための具体的な方法を、食事・運動・睡眠・ストレス管理など多角的な視点から解説します。毎日の生活に取り入れられる実践的なアドバイスをお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。
犬の免疫力とは?体を守る仕組みを理解しよう
免疫システムの基本的な働き

犬の免疫システムは、体内に侵入する病原体(細菌、ウイルス、寄生虫など)を認識し、排除する複雑な防御機構です。コーネル大学獣医学部によると、免疫細胞や抗体を作るためには、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不可欠です。
免疫システムには大きく分けて2つの種類があります:
自然免疫(先天性免疫):生まれつき備わっている防御機能で、病原体を素早く認識して攻撃します
獲得免疫(適応免疫):特定の病原体に対する記憶を持ち、再感染時により効果的に対応します
腸と免疫力の深い関係

驚くべきことに、免疫細胞の約70%が腸に集中しています。GREEN DOGの情報によると、腸は単なる消化器官ではなく、体の免疫機能の中心的な役割を果たしているのです。
腸内には数百種類もの細菌が生息しており、これらを総称して「腸内フローラ」と呼びます。善玉菌が優勢な健康的な腸内環境を維持することで、免疫機能が正常に働き、病原体の侵入を防ぐことができます。
免疫力が低下するとどうなる?
免疫力が低下すると、愛犬は様々な健康問題に直面するリスクが高まります:
感染症にかかりやすくなる
傷の治りが遅くなる
アレルギー🛒症状が悪化する
皮膚トラブルが増える
慢性的な疲労や元気のなさ
これらのサインに気づいたら、早めに愛犬の健康を守る病気予防と早期発見について確認することをおすすめします。
免疫力が低下する5つの原因
愛犬の免疫力が低下する主な原因を理解することで、効果的な予防策を講じることができます。いぬのきもちでは、以下の要因が免疫力低下に関係していると解説されています。
栄養バランスの乱れ
免疫細胞を作るためには、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルが必要です。栄養バランスが崩れると、免疫細胞の生産が滞り、体の防御力が低下します。特に以下の栄養素が不足すると影響が大きくなります:
たんぱく質(免疫細胞の材料)
ビタミンA、C、E(抗酸化作用)
亜鉛(免疫細胞の機能維持)
オメガ3脂肪酸(炎症抑制)
運動不足と血行不良
運動不足は免疫力を低下させる大きな要因の一つです。運動をしないと血液の流れが悪くなり、免疫細胞が体中に行き渡りにくくなります。また、代謝機能も低下し、体温が下がることで免疫力がさらに弱まります。
ストレスの蓄積
犬もストレスを感じる生き物です。飼い主さんとのふれあい不足、環境の変化、騒音、孤独感など、様々な要因がストレスとなります。ストレスが溜まると、体内でストレスホルモンが分泌され、免疫細胞の数や働きが低下してしまいます。
睡眠の質と量の問題
犬は1日平均12〜15時間の睡眠が望ましいとされています。睡眠が不足すると自律神経が乱れ、免疫システムの働きが低下します。特に深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間が減ると、体の修復や免疫機能の回復が十分に行われません。
加齢による免疫機能の衰え
年齢を重ねるにつれて、免疫機能は自然と低下していきます。一般的に、小型犬は10歳から、大型犬は8歳からシニア期に入るとされ、この時期から免疫力の低下が顕著になります。定期的な健康診断と検査で早期発見を心がけましょう。
腸内環境を整えて免疫力アップ
善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランス
| 腸内には3種類の細菌が存在しています: | 細菌の種類 |
|---|---|
| 働き | 善玉菌 |
| 有害物質を抑制し、免疫力を高める | 悪玉菌 |
| 有害物質を産生し、免疫力を低下させる | 日和見菌 |
| 優勢な方の味方をする |
Hill's Petによると、腸内で善玉菌を優勢にすることで、日和見菌も味方となり、免疫力が大幅に向上します。
プロバイオティクスの効果と選び方
プロバイオティクスとは、腸内環境を改善する生きた善玉菌のことです。代表的なものに乳酸菌やビフィズス菌があります。
プロバイオティクスの効果:
腸内環境の改善
下痢・便秘の予防
免疫力の向上
アレルギー症状の緩和
選び方のポイントは、犬専用のプロバイオティクスを選ぶことです。人間用のものは犬の腸内環境に適していない場合があります。
プレバイオティクス(善玉菌のエサ)を摂る
プレバイオティクスは、善玉菌のエサとなる成分で、主に食物繊維やオリゴ糖が含まれます。善玉菌はこれらを発酵・代謝することで、腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えます。
プレバイオティクスを含む食材:
バナナ(オリゴ糖が豊富)
さつまいも
ごぼう
きのこ類
大麦
発酵食品の活用法
ヨーグルト、チーズ🛒、納豆などの発酵食品には、善玉菌が豊富に含まれています。ただし、犬に与える際は以下の点に注意してください:
無糖・無塩のものを選ぶ
少量から始めて様子を見る
乳製品にアレルギーがないか確認する
免疫力を高める食事と栄養素
良質なたんぱく質の重要性
PetMDによると、免疫細胞や抗体を作るためには良質なたんぱく質が不可欠です。犬は本来肉食動物であり、動物性たんぱく質との相性が良いとされています。
おすすめのたんぱく源:
鶏肉(ささみ、胸肉)
鹿肉
羊肉
魚(鮭、イワシ)
免疫力アップに効果的な食材12選
COCOペットジャーナルを参考に、免疫力アップに効果的な食材をご紹介します:
ブロッコリー - ビタミンC、食物繊維が豊富
にんじん - βカロテンが免疫力を高める
かぼちゃ - ビタミンA、E、Cが豊富
さつまいも🛒 - 食物繊維とビタミンが豊富
りんご - 抗酸化物質が含まれる
ブルーベリー - 強力な抗酸化作用
鮭 - オメガ3脂肪酸が豊富
ヨーグルト - プロバイオティクスの供給源
しいたけ - βグルカンが免疫を活性化
納豆 - 善玉菌と良質なたんぱく質
卵 - 完全栄養食品
レバー - ビタミンA、鉄分が豊富
温性の食材で体を温める
薬膳の考え方では、体を温める「温性」の食材が免疫力アップに効果的とされています。体温が上がると血行が良くなり、免疫細胞が体中に行き渡りやすくなります。
温性の食材:
肉類:羊肉、鶏肉、鹿肉
魚類:鮭、マグロ、イワシ、サバ
野菜:しょうが、しそ、根菜類
避けるべき食品と添加物
免疫力を維持するためには、以下の食品や添加物を避けることも重要です:
人工添加物(着色料、保存料)
過度な糖分
塩分の多い食品
犬に有害な食材(チョコレート、玉ねぎ、ぶどうなど)
運動と日光浴で免疫細胞を活性化
適度な運動が免疫力に与える影響
PETOKOTOによると、適度な運動は免疫細胞を活発化させ、体全体の防御力を高めます。運動によって血液循環が促進され、免疫細胞が体の隅々まで届くようになります。
運動の効果:
血液循環の促進
体温の上昇
ストレス解消
代謝機能の向上
肥満予防
年齢別・犬種別の運動量の目安
| 犬のタイプ | 1日の運動時間目安 |
|---|---|
| 小型犬(成犬) | 30分〜1時間 |
| 中型犬(成犬) | 1〜2時間 |
| 大型犬(成犬) | 1〜2時間以上 |
| シニア犬 | 15〜30分(無理のない範囲) |
| 子犬 | 月齢×5分を1日2回程度 |
日光浴とビタミンDの関係
日光を浴びることで体内でビタミンDが生成されます。ビタミンDには免疫力を強化する働きがあり、感染症への抵抗力を高めます。毎日15〜30分程度の日光浴を心がけましょう。
シニア犬でもできる運動法
年を取って激しい運動ができなくなっても、免疫力を維持するための方法があります:
短時間の穏やかな散歩
室内でのゆっくりとした遊び
肉球マッサージ(5〜15分程度で血行促進)
カートや抱っこでの外出(外気に触れるだけでも効果的)
ストレス管理と質の良い睡眠
ストレスが免疫力を下げるメカニズム
ストレスを感じると、脳からコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。このホルモンが過剰に分泌されると、免疫細胞の数が減少し、働きも低下してしまいます。
愛犬のストレスサインを見逃さない
以下のような行動が見られたら、ストレスを感じている可能性があります:
過度な舐め行動(足や体を執拗に舐める)
食欲の低下または過食
攻撃的な行動の増加
無気力、元気がない
下痢や嘔吐
過度な吠え
睡眠環境の整え方
質の良い睡眠のために、以下の環境を整えましょう:
静かな場所にベッドを設置
適切な温度(18〜22℃程度)を維持
暗すぎず明るすぎない照明
清潔なベッドを用意
家族の気配を感じられる場所
スキンシップの重要性
飼い主さんとのスキンシップは、愛犬のストレス解消に非常に効果的です。優しく撫でたり、一緒に遊んだりすることで、オキシトシンという「幸せホルモン」が分泌され、ストレスが軽減されます。
サプリメントの上手な活用法
免疫力アップに効果的なサプリメント成分
食事だけでは補いきれない栄養素を、サプリメント🛒で補給することも有効な方法です。コーネル大学の研究でも、適切なサプリメントの使用が推奨されています。
効果的な成分:
乳酸菌・ビフィズス菌 - 腸内環境の改善
βグルカン - 免疫細胞の活性化
オメガ3脂肪酸 - 炎症抑制
アルギニン - 免疫機能の維持
抗酸化ビタミン(A、C、E) - 細胞の酸化防止
乳酸菌・ビフィズス菌サプリの選び方
PetMDによると、プロバイオティクスは非常に安全で、最も頻繁に推奨されるサプリメント🛒の一つです。
選び方のポイント:
犬専用の製品を選ぶ
生きた菌が含まれているか確認
NASC認証(品質保証マーク)のある製品
獣医師推奨の製品
過剰摂取の危険性と注意点
サプリメントは適切に使用すれば効果的ですが、過剰摂取は逆効果になることがあります:
ビタミンAの過剰摂取 → 骨の異常
カルシウムの過剰摂取 → 関節の問題
鉄分の過剰摂取 → 消化器症状
必ず推奨用量を守り、複数のサプリメントを併用する場合は獣医師に相談してください。
獣医師に相談すべきタイミング
以下の場合は、サプリメントの使用前に獣医師に相談することをおすすめします:
持病がある場合
薬を服用中の場合
妊娠中・授乳中の場合
アレルギー体質の場合
シニア犬や子犬の場合
高齢犬の免疫力維持のポイント
シニア期に入ったサイン
以下のような変化が見られたら、シニア期に入った可能性があります:
睡眠時間が長くなる
毛のツヤがなくなる、白髪が増える
段差を躊躇するようになる
散歩を嫌がるようになる
食欲の変化
高齢犬特有の免疫力低下リスク
シニア犬は免疫力が低下しやすく、以下の病気にかかりやすくなります:
7歳以上の犬の83.5%以上に何らかの血液検査異常値が認められるというデータもあり、早期発見・早期治療が重要です。
シニア犬向けの食事と運動
シニア犬の免疫力を維持するためには:
食事面:
消化しやすい高品質なたんぱく質
抗酸化物質を含む食材
関節サポート成分(グルコサミン🛒、コンドロイチン)
適切なカロリー管理(肥満予防)
運動面:
無理のない短時間の散歩
室内での軽い遊び
水中運動(関節に優しい)
定期的な健康診断の重要性
シニア犬は年2回以上の健康診断が推奨されます。定期的な検査で病気を早期発見し、適切な治療を受けることで、免疫力の低下を最小限に抑えることができます。
まとめ:日常からできる免疫力アップ習慣
毎日の健康チェックポイント
愛犬の免疫力を維持するために、毎日以下の項目をチェックしましょう:
食欲はあるか
元気はあるか
便の状態は正常か
水を飲む量に変化はないか
皮膚や被毛の状態
目や耳の様子
免疫力アップのための実践チェックリスト
最後に、この記事でお伝えした免疫力アップの方法をチェックリストにまとめました:
食事・栄養
[ ] バランスの良い食事を与えている
[ ] 良質なたんぱく質を摂取している
[ ] 免疫力を高める食材を取り入れている
[ ] プロバイオティクス・プレバイオティクスを意識している
運動・生活習慣
[ ] 毎日適度な運動をしている
[ ] 日光浴の機会を作っている
[ ] 十分な睡眠時間を確保している
[ ] ストレスを溜めない環境を整えている
健康管理
[ ] 定期的な健康診断を受けている
[ ] ワクチン接種を忘れずに行っている
[ ] 異常があれば早めに獣医師に相談している
愛犬の免疫力を高めることは、病気予防と早期発見の基本です。毎日の小さな心がけの積み重ねが、愛犬の健康寿命を延ばすことにつながります。できることから少しずつ始めて、病気に負けない強い体を作ってあげましょう。






