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犬の繁殖と避妊・去勢:正しい知識と選択

避妊・去勢手術当日の流れと準備

避妊・去勢手術当日の流れと準備の画像

犬の避妊・去勢手術を安全に成功させるには、適切な準備が欠かせません。この記事では、手術前の準備から当日の流れまで、飼い主が知っておくべき全てのポイントを詳しく解説します。

手術前の準備:いつから何を始めるべきか

避妊・去勢手術が決まったら、手術日の数週間前から準備を始めましょう。十分な準備期間を設けることで、愛犬の安全性を高め、術後の回復もスムーズになります。

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ワクチン接種の確認

手術の2週間以上前にワクチン接種を完了させておく必要があります。ワクチン接種直後は免疫系が刺激されているため、手術のストレス🛒と重なると体調を崩すリスクが高まります。混合ワクチンや狂犬病ワクチンの接種スケジュールを確認し、手術日との間隔を十分に空けましょう。

未接種の場合は、獣医師と相談して適切なスケジュールを立てる必要があります。犬の繁殖と避妊・去勢の正しい知識を確認し、全体的な健康管理の一環として計画しましょう。

術前検査の実施

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手術の約1週間前に、術前検査を受けます。検査内容は以下の通りです:

  • 身体検査:全身状態、心音、呼吸音などの確認

  • 血液検査:肝臓・腎臓機能、貧血の有無、凝固機能など

  • 必要に応じてX線検査:心臓や呼吸器の状態確認

1歳未満の健康な犬の場合、血液検査のみで済むケースもあります。高齢犬や既往症がある場合は、より詳細な検査が必要になることがあります。

術前検査で異常が見つかった場合、手術は延期されます。これは愛犬の安全を守るための重要な措置です。

参考:てらい動物病院の術前検査解説

シャンプーと清潔管理

手術の1週間前からシャンプー🛒は禁止です。術後は傷口が治るまで10〜14日間シャンプーができないため、手術の7〜10日前にシャンプーを済ませておくのが理想的です。

清潔な環境を維持することも重要です。手術後の犬のために、暖かくて清潔な場所を用意し、すべての寝具と毛布を洗っておきましょう。手術部位からの感染を防ぐための準備です。

手術前日の準備

手術前日は、翌日の手術に向けて最終的な準備を行います。

絶食の開始

手術前夜の24時(午前0時)から絶食が必要です。最後の食事は前日の夜までに済ませてください。絶食時間は最低でも12時間必要で、動物病院によっては前日の20時(午後8時)から絶食を指示されることもあります。

絶食が必要な理由は、全身麻酔の副作用である嘔吐を防ぐためです。麻酔中に嘔吐すると、吐物が気管に入って窒息や誤嚥性肺炎を引き起こす危険があります。

多頭飼いの場合は、他の犬が食べ残したフード🛒を誤って食べないよう注意が必要です。手術を受ける犬だけを別の部屋に隔離するなどの工夫をしましょう。

当日の持ち物確認

手術当日に持参するものを準備しておきます:

  • 診察券

  • ワクチン接種証明書(必要に応じて)

  • いつも使っているタオルやブランケット(病院によって)

  • 首輪とリード

  • 移動用のキャリーケース

参考:GPN Inc.の手術準備ガイド

手術当日の朝

手術当日の朝は、いくつかの重要な注意点があります。

絶水のタイミング

手術当日の朝6時〜9時から絶水を開始します。多くの病院では朝9時以降は水を与えないよう指示されます。絶水時間は最低でも6時間必要です。

ただし、季節、年齢、基礎疾患、臓器の状態によって絶水時間は調整されることがあります。夏場の脱水リスクや高齢犬の場合は、獣医師と相談して適切な絶水時間を決定します。

来院時間

通常、午前中の診察時間(9:00〜12:00)に来院します。多くの動物病院🛒では、午前中に犬を預かり、午後に手術を行うスケジュールとなっています。

来院時には、当日の愛犬の体調を詳しく伝えましょう:

  • 排便・排尿の状態

  • 元気や食欲の有無

  • 気になる症状の有無

体調不良が見られる場合は、手術が延期されることもあります。

手術当日の流れ

愛犬を預けた後、病院では以下のような流れで手術が進行します。

1. 受付と最終確認

当日の体調や体重をチェックし、改めて手術内容の説明が行われます。同意書へのサインを求められることもあります。不安な点や疑問があれば、この時点で必ず確認しましょう。

2. 血管確保と麻酔準備

前足の血管にやわらかい🛒針(留置針)を挿入し、麻酔薬を投与するためのルートを確保します。この段階で鎮静剤が投与されることもあります。

3. 全身麻酔の導入

麻酔薬が投与され、意識が消失します。その後、気管にチューブを挿入(気管挿管)し、吸入麻酔を開始します。手術中は以下の項目がモニタリングされます:

  • 心電図

  • 血圧

  • 呼吸数

  • SpO2(酸素飽和度)

  • EtCO2(呼気二酸化炭素濃度)

  • 麻酔ガス濃度

  • 体温

これらのモニター機器により、安全な麻酔管理が行われます。

参考:かやま動物病院の手術の流れ

4. 毛刈りと消毒

手術部位の毛を刈り、消毒液で清潔にします。メス犬の避妊手術では腹部の広い範囲、オス犬の去勢手術では陰嚢周辺の毛が刈られます。

5. 手術の実施

手術時間は犬で30〜40分程度です。去勢手術は比較的短時間で済み、避妊手術はやや時間がかかります。手術中は麻酔の深度や痛みの程度をチェックしながら、慎重に進められます。

6. 覚醒と回復

手術が終わると、麻酔を切って覚醒させます。完全に覚醒するまでは保温しながら注意深く観察されます。呼吸が安定し、意識がはっきりしてきたら回復室へ移されます。

参考:晴れたひ動物病院の手術密着レポート

お迎え時間と入院の有無

手術後のお迎え時間は、性別や病院の方針によって異なります。

去勢手術(オス犬)

去勢手術は日帰りが基本です。手術当日の午後6時半〜7時頃にお迎えできることが多いです。傷口が小さく、回復も早いため、多くの病院で当日退院となります。

避妊手術(メス犬)

避妊手術は一泊入院が一般的です。手術の翌日午前10時〜11時頃のお迎えとなります。ただし、最近では日帰りで避妊手術を行う病院も増えており、麻酔からの回復が早い場合は当日退院できるケース🛒もあります。

一泊入院のメリットは、術後の経過を専門家が観察できることです。特に初めての全身麻酔の場合、念のため一泊させることで安心感が得られます。

参考:あろう動物病院の手術情報

手術種類別の比較表

項目去勢手術(オス)避妊手術(メス)
手術時間20-30分30-40分
入院期間日帰り一泊入院(病院により日帰りも)
お迎え時間当日18:30-19:00頃翌日10:00-11:00頃
傷の大きさ小さいやや大きい
抜糸必要(7-10日後)必要(7-10日後)
術後安静期間7-10日10-14日

準備スケジュール表

時期準備内容
2週間以上前ワクチン接種完了
1週間前術前検査(身体検査・血液検査)
7-10日前シャンプーを済ませる
前日20:00-24:00最後の食事
前日手術当日の持ち物準備
当日朝6:00-9:00絶水開始
当日9:00-12:00来院・預かり

飼い主が注意すべきポイント

手術を成功させるために、飼い主が特に注意すべきポイントをまとめます。

絶食・絶水の厳守

絶食・絶水の指示は必ず守ってください。「少しだけなら」という気持ちで水やおやつを与えてしまうと、手術が中止になったり、麻酔のリスクが高まったりします。

家族全員で情報を共有し、誰かが誤って食べ物や水を与えることがないよう注意しましょう。

体調の変化に注意

手術前日や当日朝に、下痢、嘔吐、咳、くしゃみなどの症状が見られたら、すぐに病院に連絡してください。体調不良の状態で麻酔をかけるのは危険です。

冷静な対応を心がける

飼い主🛒が不安そうにしていると、犬もそれを感じ取って緊張してしまいます。できるだけ普段通りに接し、落ち着いた態度で病院に連れて行きましょう。

まとめ:準備を万全にして手術に臨もう

避妊・去勢手術を安全に成功させるには、計画的な準備が不可欠です。ワクチン接種、術前検査、絶食・絶水など、それぞれの準備には明確な理由があります。

獣医師の指示を正確に守り、不明な点があれば遠慮なく質問しましょう。避妊手術のメリット・デメリット去勢手術のメリット・デメリットも確認し、手術の意義を理解した上で臨むことが大切です。

また、最適な手術時期についても事前に確認しておきましょう。適切な準備と知識があれば、愛犬の手術を安心して迎えることができます。

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