わんケアガイドわんケアガイド
犬の緊急事態:応急処置と命を守る知識

アレルギー反応・アナフィラキシーの対応

アレルギー反応・アナフィラキシーの対応の画像

愛犬が突然顔を腫らして呼吸が苦しそうにしている、全身に蕁麻疹が出て激しく嘔吐している——これらはアレルギー🛒反応の症状であり、特に重篤な「アナフィラキシー」は命に関わる緊急事態です。アナフィラキシー・ショック|ペット保険のFPCによると、アナフィラキシーは数分から数時間以内に発症し、最悪の場合死亡することもあります。この記事では、犬のアレルギー反応とアナフィラキシーの症状、応急処置、予防策について詳しく解説します。

アナフィラキシーとは

[アナフィラキシーショック [犬]|【獣医師監修】うちの子おうちの医療事典](https://uchihap-vetnote.ipet-ins.com/dog/diseases/anaphylactic-shock)によると、アナフィラキシーとは、外から摂取または侵入した原因物質に体が激しく反応し、全身的に過剰なアレルギー反応が起こった状態です。

アレルギー反応・アナフィラキシーの対応の画像3

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーの中でも、血圧が急激に低下し、意識を失ったり、呼吸困難に陥ったりする状態をアナフィラキシーショックと呼びます。これは命に関わる最も危険な状態です。

発症までの時間

アレルゲンに触れてから症状が現れるまでの時間は:

アレルギー反応・アナフィラキシーの対応の画像2
発症タイミング確率緊急度
数分~30分以内最も多い極めて高い
30分~60分やや多い高い
数時間後少ない中~高
数十時間後まれ

危険な犬のアレルギー反応:アナフィラキシーによると、アレルゲンに触れて30分くらいでぐったりしてしまうケース🛒が多いとされています。

アナフィラキシーの原因

犬の「アナフィラキシー」の危険性とは? 原因、症状、対処法を獣医師が解説に基づく、犬のアナフィラキシーの主な原因を紹介します。

1. 昆虫や爬虫類の毒液

最も多い原因の一つで、特に蜂(スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチ)に刺されることで発症します。

蜂刺されによるアナフィラキシーの特徴

  • 2回目以降のリスクが高い:1度目よりも2度目、3度目の方が重篤な反応が出やすい

  • 即座に症状が現れる:刺されて数分~30分以内に発症することが多い

  • 顔や首の刺傷が危険:呼吸困難を引き起こしやすい

2. ワクチン接種

ワクチン接種後、数分~数時間でアナフィラキシーを起こすことがあります。

ワクチンによるアナフィラキシーの予防策

  • 午前中に接種する:症状が出た場合、病院の診察時間内に対応できる

  • 接種後30分は院内で待機:最も症状が出やすい時間帯

  • 帰宅後も数時間は観察:遅発性の反応に備える

3. 食物アレルギー

食物アレルギー / 犬の病気|JBVP-日本臨床獣医学フォーラムによると、食物アレルギーの原因として多いのは:

食品発症率備考
牛肉34%最も多い
乳製品17%2番目に多い
小麦13%3番目に多い
鶏肉約10%タンパク源として多用される
約8%アレルゲンになりやすい

4. 薬物

抗生剤や消炎剤など、投与された薬剤に対するアレルギー反応

5. その他

  • 化学物質(シャンプー🛒、洗剤など)

  • ノミ・ダニの咬傷

  • 植物(触れる、食べる)

アナフィラキシーの症状

症状は多岐にわたり、複数の症状が同時に現れることが特徴です。

初期症状(軽度)

  • 顔の腫れ:特に口周り、目の周りが赤く腫れ上がる

  • 蕁麻疹:全身に赤い発疹が出る

  • かゆみ:激しく体をかく

進行した症状(中等度)

  • 嘔吐・下痢:繰り返す消化器症状

  • よだれ:大量によだれを流す

  • 呼吸が早くなる:パンティング(ハァハァ)が激しい

  • 震え:全身が震える

重篤な症状(重度)

  • 呼吸困難:ゼーゼーという呼吸音、口を大きく開けて呼吸

  • チアノーゼ:舌や歯茎が青白くなる

  • ぐったりして動かない:血圧低下による虚脱

  • 失神:意識を失う

  • けいれん:全身の筋肉が痙攣する

  • 失禁:尿や便を漏らす

蜂に刺された時の応急処置

犬が蜂に刺された場合の症状や対処方法【獣医監修】に基づく、蜂刺されの応急処置🛒を解説します。

ステップ1:安全な場所に移動

まず飼い主と愛犬を蜂から遠ざけます。複数回刺されるとリスクが高まります。

ステップ2:針を抜く

愛犬がハチに刺された時の対処法によると、刺された箇所に針が残っていないか確認し、残っていたら皮膚に近い位置で針を持って抜きます。

針の抜き方

  1. ピンセットや毛抜きを使う:できるだけ針の根元を持つ

  2. つまんで引き抜く:毒嚢を押さないように注意

  3. 無理に探さない:見つからない場合は次のステップへ

やってはいけないこと:

  • 口で吸い出す:毒が口から体内に入る危険がある

  • 手で強く押す:毒が広がる

ステップ3:患部を洗う

刺された患部を流水でしっかりと洗い流します。蜂の毒は水溶性なので、洗い流すことで毒の量を減らせます。

  • 流水で5分以上洗う

  • 石鹸を使ってもよい

  • 冷たい水がベター(炎症を抑える効果も)

ステップ4:患部を冷やす

氷や保冷剤をタオル🛒で包んで、患部に当てて冷やします。

  • 15〜20分冷やす

  • 直接氷を当てない(凍傷のリスク)

  • 腫れと痛みを軽減する効果

ステップ5:動物病院へ連絡

応急処置をしながら、または応急処置後すぐに動物病院に連絡します。

犬がハチに刺されたらどうすればいい? 応急処置の方法を獣医師に聞いたによると、刺された後に呼吸困難を起こしたり、意識がなくなったりするようなことがあれば、命に関わる危険な状態なので、一刻も早く動物病院に連れていく必要があります。

アナフィラキシーが疑われる時の対応

すぐに動物病院へ

以下のような症状が見られる場合は、直ちに動物病院を受診してください。

症状緊急度対応
呼吸困難極めて高い即座に受診
意識混濁・失神極めて高い即座に受診
チアノーゼ(舌が青い)極めて高い即座に受診
ぐったりして動かない高い緊急受診
繰り返す嘔吐・下痢高い緊急受診
顔の激しい腫れ中~高すぐ受診

移動中の注意

  • 安静を保つ:ケージやクレート🛒に入れて移動

  • 保温する:血圧低下で体温が下がりやすい

  • 気道を確保:首輪やハーネスは緩める

  • 横向きに寝かせる:嘔吐物による窒息を防ぐ

電話で伝えるべき情報

動物病院に電話する際、以下の情報を伝えます:

  1. 何に接触したか(蜂、ワクチン、食品など)

  2. いつ接触したか(時間)

  3. 現在の症状

  4. 意識の状態

  5. 呼吸の状態

動物病院での治療

緊急治療

  1. 酸素吸入:呼吸困難がある場合

  2. 静脈点滴:血圧を上げ、循環を維持する

  3. 抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬):アレルギー反応を抑える

  4. ステロイド薬:炎症を抑える

  5. 気管挿管:呼吸ができない場合の緊急処置

入院が必要な場合

  • 重度のアナフィラキシーショック

  • 呼吸困難が続いている

  • 意識障害がある

  • 血圧が安定しない

食物アレルギーの診断と管理

犬の食物アレルギーの症状とは?原因やフードについても解説に基づく、食物アレルギーの診断方法を紹介します。

症状

  • 皮膚のかゆみ:特に耳、顔面、背中

  • 季節に関係ない症状:年中症状がある

  • 消化器症状:慢性的な軟便、下痢、嘔吐

診断:除去食試験

食物アレルギーを診断する最も確実な方法です。

手順

  1. 専用療法食に切り替え:今まで食べたことのないタンパク源を使用

  2. 1〜2ヶ月継続:それ以外の食べ物を一切与えない

  3. 症状の改善を確認:かゆみや下痢が治まるか観察

  4. 元の食事に戻す(負荷試験):症状が再発すれば食物アレルギーと確定

注意点

  • おやつ🛒も禁止:療法食と水のみ

  • 家族全員の協力が必要:誰かが与えてしまうと診断できない

  • 拾い食いに注意:散歩中の管理も重要

治療

原因となるアレルゲンを特定し、それを含まない食事を生涯与え続けます。

アナフィラキシーの予防策

1. 蜂対策

  • 蜂が多い季節(春〜秋)は注意:草むらや森林を避ける

  • 蜂の巣に近づかない:巣を見つけたら遠ざかる

  • 犬が蜂を追いかけないよう訓練:「待て」「来い」のコマンドを徹底

2. ワクチン接種の工夫

  • 午前中に接種:何かあっても病院の診察時間内

  • 接種後30分は病院で待機:最もリスクが高い時間帯

  • 過去にアレルギーがあった犬:事前に抗ヒスタミン薬を投与することも

3. 食物管理

  • 新しい食品は少量から:一度に大量に与えない

  • アレルギーが出たら記録:何を食べて症状が出たか記録する

  • 原材料をチェック:ドッグフード🛒やおやつの成分表示を確認

4. 過去にアナフィラキシーを起こした犬

再発リスクが高いため、特別な注意が必要です。

  • 原因物質を徹底的に避ける

  • 獣医師と相談し、緊急時の対応を準備しておく

  • エピペン(アドレナリン自己注射)の処方を検討(人間用は犬には適さない場合がある)

まとめ

犬のアナフィラキシーは、数分から数時間以内に急速に進行する命に関わる緊急事態です。主な原因は蜂刺され、ワクチン接種、食物アレルギーで、症状としては顔の腫れ、蕁麻疹、呼吸困難、嘔吐、血圧低下などが見られます。

蜂に刺された場合は、針を抜き、患部を流水で洗い、冷やす応急処置を行いながら、すぐに動物病院に連絡してください。呼吸困難や意識障害が見られる場合は、一刻を争う状況です。

ワクチン接種は午前中に行い、接種後数時間は様子を観察することで、万が一の際にも適切な対応が可能になります。また、過去にアナフィラキシーを起こしたことのある犬は、再発リスクが高いため、原因物質を徹底的に避けることが重要です。

日頃から愛犬の様子をよく観察し、異変にすぐ気づけるようにしておきましょう。アレルギーの兆候が見られたら、早めに獣医師に相談することが、大切な命を守ることにつながります。

関連記事