犬を迎える方法として、ペットショップやブリーダー以外に、「保護犬を譲り受ける」という素晴らしい選択肢があります。
ピースワンコ・ジャパンによると、保護犬を迎えることは命を救う社会貢献であり、成犬は性格が定まっていて飼いやすく、費用も抑えられるという多くのメリットがあります。しかし、譲渡の条件や審査プロセス、トラウマを抱えた犬への対応など、理解しておくべき注意点もあります。
この記事では、保護犬譲渡の流れ、メリットとデメリット、譲渡会の活用方法、譲渡条件と審査、費用、成功のポイントまで詳しく解説します。犬を飼う前に考えるべき10のことと合わせて、保護犬との出会いを検討しましょう。
保護犬とは?どこから来るのか
保護犬とは、様々な理由で飼い主と離れ、保護施設や動物愛護センターで新しい飼い主を待っている犬たちです。

保護犬になる主な理由
保護犬の背景:
| 理由 | 割合(目安) | 詳細 |
|---|---|---|
| 飼い主の事情 | 約40% | 高齢化、病気、転居、経済的困窮 |
| 飼育放棄 | 約30% | 飼い方が分からない、想像と違った |
| 迷子・遺棄 | 約20% | 迷子札なし、捨てられた |
| 繁殖業者からの救出 | 約10% | パピーミル、廃業ブリーダー |
これらの犬たちは、決して犬自身に問題があるわけではなく、人間側の都合で保護された子がほとんどです。

保護犬がいる主な施設
保護犬を引き取れる場所:
| 施設タイプ | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 動物愛護センター | 自治体運営、殺処分前の犬も | 東京都動物愛護センターなど |
| 保健所 | 迷子犬の保護期間後に譲渡 | 各市区町村保健所 |
| 民間保護団体 | NPO、ボランティア運営 | ピースワンコ、ARK、しっぽの会など |
| 譲渡会 | 定期開催イベント | パナソニック譲渡会など |
Wanlifeなどの民間団体は、センターから引き取った犬を一時預かりし、譲渡活動を行っています。
保護犬を迎える5つのメリット
ペットファミリー損保が推奨する保護犬のメリットを詳しく解説します。
1. 命を救う社会貢献
最大のメリット:命を救うこと
日本では年間数万頭の犬猫が保護されている
譲渡されない犬は殺処分されるケースも
あなたの選択がひとつの命を直接救う
社会全体の動物福祉向上に貢献
一頭を救うことで、保護施設に新たな保護スペースが生まれ、次の命を救うことにもつながります。
2. 性格が定まっていて飼いやすい
成犬のメリット:
| 項目 | 子犬 | 成犬(保護犬に多い) |
|---|---|---|
| 性格 | 未確定 | すでに確定、把握しやすい |
| サイズ | 成長後不明 | 確定済み |
| トイレトレーニング | 数ヶ月必要 | 済んでいることが多い |
| 破壊行動 | 活発、何でも噛む | 落ち着いている |
| 世話の頻度 | 四六時中必要 | 比較的楽 |
子犬と成犬の比較でも、成犬の飼いやすさが詳しく解説されています。
3. 健康管理とトレーニング済み
保護団体が行う事前ケア:
健康診断(既往歴の把握)
ワクチン接種
狂犬病予防接種
避妊・去勢手術
マイクロチップ装着
基本的なしつけ(トイレ、マテ、オスワリなど)
人慣れトレーニング
これらが済んでいるため、迎えた日から安心して暮らせます。
4. 費用を大幅に抑えられる
費用比較:
| 入手先 | 初期費用 |
|---|---|
| ペットショップ | 25〜50万円(犬代20〜30万円+グッズ) |
| ブリーダー | 20〜40万円 |
| 保護犬譲渡 | 4〜10万円(医療費負担金のみ) |
犬を飼う費用で見ると、初期費用だけで15〜40万円以上の節約になります。
5. 多様な犬種・年齢から選べる
保護犬の多様性:
純血種からミックスまで様々
子犬から老犬まで幅広い年齢層
小型犬から大型犬まで
性格も多様(活発、穏やか、人懐こい、シャイなど)
犬選びの基準に合わせて、多くの選択肢から選べます。
保護犬譲渡の流れ:8つのステップ
保護犬を迎えるまでのプロセスは、通常2週間〜2ヶ月程度かかります。
ステップ1:情報収集と施設探し
探し方:
インターネットで検索(施設の公式サイト、SNS)
「いつでも里親募集中」などの譲渡サイト
自治体の動物愛護センターに問い合わせ
譲渡会情報をチェック🛒
ステップ2:譲渡会への参加
わんこのわによると、譲渡会は保護施設やレンタル会場で定期開催されています。
譲渡会でできること:
複数の保護犬と直接会える
性格や相性を確認できる
スタッフに質問できる
譲渡条件や流れを確認できる
注意点: 当日に犬を連れて帰ることはできません。あくまで「お見合い」の場です。
ステップ3:申し込みと審査
提出する情報:
申込書(家族構成、住環境、飼育経験等)
身分証明書のコピー
住居の情報(賃貸の場合はペット可証明)
収入証明が必要な場合も
審査内容: 面接、ZOOM面談、電話ヒアリングなどで、飼育適性を確認されます。
ステップ4:家庭訪問(ホームチェック)
訪問で確認されること:
住環境の安全性(脱走防止措置)
飼育スペースの広さ
家族全員の同意
ペット可物件であることの確認
近隣への配慮
ステップ5:トライアル期間(試し飼い)
トライアル制度:
| 対象 | 期間 | 内容 |
|---|---|---|
| 成犬・成猫 | 通常1ヶ月 | 実際に一緒に暮らして相性確認 |
| 子犬・子猫 | なし | すぐに正式譲渡 |
この期間中、飼育の相談やサポートを受けられます。
ステップ6:正式譲渡契約
契約時の確認事項:
譲渡契約書の署名
医療費負担金の支払い
アフターフォロー体制の確認
緊急連絡先の交換
ステップ7:引き渡し
引き渡し時に受け取るもの:
健康診断書
ワクチン接種証明書
マイクロチップ登録情報
今まで食べていたフード🛒のサンプル
飼育マニュアル
ステップ8:アフターフォロー
継続的なサポート:
定期報告(写真や近況報告)
困ったときの相談窓口
必要に応じた訪問サポート
譲渡犬の集まり、イベント
譲渡条件と審査:厳しいと言われる理由
えんからペットによると、東京都認定保護団体の譲渡条件は厳しいと言われています。
一般的な譲渡条件
主な条件(東京都動物愛護センターの例):
| 条件項目 | 詳細 |
|---|---|
| 年齢 | 20歳以上60歳以下 |
| 居住地 | 東京都内在住 |
| 飼育状況 | 現在犬猫を飼っていないこと |
| 家族の同意 | 全員が賛成していること |
| アレルギー | 家族にアレルギーがないこと |
| 経済力 | 飼育費用を負担できること |
| 時間的余裕 | 十分な世話時間があること |
| 講習会 | 譲渡前講習会の受講必須 |
なぜ条件が厳しいのか
厳しい条件の理由:
再び手放される悲劇を防ぐため
犬の幸せを最優先するため
過去のトラブル経験から学んだ教訓
限られたリソースを適切な家庭に
犬を飼える適性チェックリストで事前に確認しておくと、スムーズです。
団体による条件の違い
緩い条件の団体もある:
高齢者でも譲渡可能な団体
単身者OKの団体
先住ペットがいてもOKの団体
複数の団体を比較検討することをおすすめ🛒します。
譲渡にかかる費用
ハグーによると、保護犬譲渡には医療費負担金が必要です。
費用の内訳
一般的な医療費負担金:
| 項目 | 金額(犬) | 金額(猫) |
|---|---|---|
| 健康診断 | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 |
| ワクチン接種 | 8,000〜15,000円 | 5,000〜8,000円 |
| 狂犬病予防接種 | 3,000円 | 避妊・去勢手術 |
| 20,000〜40,000円 | 15,000〜25,000円 | マイクロチップ |
| 3,000〜5,000円 | 3,000〜5,000円 | 輸送費 |
| 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 合計 |
| 44,000〜83,000円 | 31,000〜53,000円 |
なぜ医療費を請求されるのか
費用が発生する理由:
これらは譲渡後に必ず必要になる費用
保護団体が先に負担している
実費のみで、利益は含まれていない
団体の運営資金にもなり、次の保護活動につながる
「無料」を謳う団体は、逆に注意が必要です。
保護犬のデメリットと注意点
メリットだけでなく、課題も理解しておきましょう。
主なデメリット
保護犬特有の課題:
| デメリット | 詳細 | 対策 |
|---|---|---|
| トラウマ | 虐待や遺棄の経験がある場合も | 根気強く信頼関係を築く |
| 人間不信 | 人を怖がる、近づかない | 無理強いせず、時間をかける |
| 過剰な反応 | 音や刺激に敏感 | 安心できる環境を提供 |
| 健康問題 | 既往歴がある場合も | 定期的な健康チェック |
| 正確な年齢不明 | 一緒にいられる期間が短いことも | 覚悟を決めて迎える |
| 子犬が少ない | 成犬が中心 | 成犬の良さを理解する |
初心者に保護犬は難しい?
初心者でも大丈夫な保護犬:
人懐こく社交的な性格
基本的なしつけが済んでいる
トラウマが少ない
健康状態が良好
若すぎず、老すぎない(2〜7歳くらい)
施設のスタッフに「初心者でも飼いやすい子」と相談すれば、適切な犬を紹介してくれます。
保護犬との生活を成功させるコツ
保護犬を迎えた後、幸せな生活を送るためのポイントです。
最初の1ヶ月が重要
新しい環境に慣れるまで:
無理に触らない、距離を保つ
安心できる場所(クレート🛒、ベッド)を用意
静かな環境で過ごさせる
ルーティンを作る(食事、散歩の時間を固定)
大きな音や刺激を避ける
信頼関係の築き方
保護犬との絆を深める方法:
毎日決まった時間に食事を与える
優しい声で話しかける
無理強いせず、犬のペースを尊重
良い行動を褒める
一緒に過ごす時間を増やす
問題行動への対処
よくある問題と対応:
| 問題行動 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 無駄吠え | 不安、警戒 | 原因を取り除く、安心させる |
| 噛み癖 | 過去のトラウマ、防衛本能 | 専門家に相談、時間をかける |
| 分離不安 | 過去の遺棄体験 | 少しずつ留守番に慣らす |
| トイレ失敗 | 環境変化 | 根気よくトレーニング |
まとめ:保護犬との出会いは特別なもの
保護犬を迎えることは、命を救う素晴らしい選択です。
保護犬譲渡の重要ポイント:
✅ 命を救う社会貢献になる
✅ 成犬は性格が定まっていて飼いやすい
✅ 健康管理・しつけ済みで安心
✅ 費用は4〜8万円程度(医療費負担金)
✅ 譲渡条件と審査がある(再び手放されないため)
✅ トライアル期間で相性を確認できる
✅ トラウマや人間不信の課題もある
✅ 根気強く向き合う覚悟が必要
保護犬譲渡の最終チェックリスト:
保護犬以外の選択肢として、ペットショップやブリーダーもあります。純血種とミックスの違いも含めて、総合的に判断しましょう。
どの方法を選んでも、犬を迎える準備を万全にして、幸せな犬との生活を始めてください。保護犬との出会いは、あなたと犬の双方にとって、かけがえのない宝物になるはずです。




