愛犬が前足や後ろ足をペロペロと舐めている姿を見たことがある飼い主さんは多いでしょう。犬が足を舐める行動自体は正常なグルーミング🛒行動の一つですが、長時間にわたって執拗に舐め続ける場合は要注意です。
実は、動物病院で診察される皮膚炎のうち、約47%が急性湿性皮膚炎(ホットスポット)、約41%が肢端舐性皮膚炎だと報告されています。つまり、過度な舐め行動は非常に一般的な問題であり、放置すると深刻な皮膚トラブルに発展する可能性があります。
この記事では、犬が足を舐め続ける原因を身体的・心理的の両面から詳しく解説し、効果的な対処法をご紹介します。愛犬の舐め行動が正常なのか、それとも問題のサインなのかを見極める力を身につけましょう。犬の🛒問題行動全般については、犬の問題行動:原因を知って根本から解決も参考にしてください。
犬が足を舐める5つの身体的原因
犬が足を舐める原因は大きく分けて「身体的な原因」と「心理的な原因」の2種類があります。まずは、身体的な原因から見ていきましょう。

アレルギー性皮膚炎・アトピー
犬の足舐め行動で最も多い原因の一つがアレルギーです。獣医師の解説によると、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎は、食事や環境中のアレルゲンに反応して皮膚に痒みを起こす疾患です。
環境アレルゲンには以下のようなものがあります:
花粉(スギ、ヒノキ、ブタクサなど)
ハウス🛒ダストマイト(ダニ)
カビの胞子
草や雑草

食物アレルギーの原因となりやすい食材:
牛肉、鶏肉
乳製品
小麦、トウモロコシ
大豆
特に足先は地面と直接接触するため、環境アレルゲンの影響を受けやすい部位です。アトピー体質の犬は皮膚が乾燥しやすく、外部刺激に弱いため、指間炎を併発しやすい傾向にあります。皮膚トラブル全般については、犬の皮膚と被毛:トラブル解消と美しい毛並みで詳しく解説しています。
指間炎(趾間皮膚炎)とマラセチア感染
指間炎とは、犬の足の指と指の間(指間部)に起こる炎症の総称です。KINS WITH動物病院によると、この部位は湿気がこもりやすく、細菌や真菌(カビ)が繁殖しやすい環境にあります。
特に問題となるのがマラセチアという真菌です。マラセチアは犬の🛒皮膚に常在する菌ですが、以下の条件で異常増殖を起こします:
| 増殖しやすい条件 | 理由 |
|---|---|
| 皮脂が多い | マラセチアは皮脂を栄養源とする |
| 高温多湿 | 繁殖に適した環境 |
| 免疫力低下 | 常在菌のバランスが崩れる |
| 基礎疾患 | アトピー、甲状腺機能低下症など |
指間炎になりやすい犬種:
ミニチュアダックスフンド
ゴールデン🛒レトリーバー
パグ、フレンチブルドッグ
コッカースパニエル
シーズー
柴犬
外傷・異物・刺激物
散歩中に足に外傷を負ったり、異物が挟まったりすることで、犬は違和感から足を舐めることがあります。
よくある外傷・異物:
小さな切り傷、擦り傷
トゲ、小石、ガラス片
虫刺され(蜂、アリなど)
また、以下のような化学物質に触れることでも足を舐めるようになります:
除草剤
融雪剤(冬季)
殺虫剤
床用洗剤
特に冬場は融雪剤による肉球のひび割れや炎症が多く見られます。散歩後は必ず足を確認し、必要に応じて洗い流すようにしましょう。
関節炎や神経疾患による痛み
犬は痛みを感じる部位を舐める習性があります。足を執拗に舐めている場合、以下のような疾患が隠れている可能性があります:
関節炎:特に高齢犬に多い
椎間板ヘルニア🛒:脊髄の損傷により足先にしびれが生じる
骨折・捻挫:外傷による急性の痛み
血栓塞栓症:血流障害による神経麻痺
American Kennel Clubによると、痛みが足以外の部位にあっても、犬は前足を舐め続けることで対処しようとする場合があります。
ホットスポット(急性湿性皮膚炎)
ホットスポットは、動物病院で見られる皮膚炎の約47%を占める非常に一般的な疾患です。特徴は以下の通りです:
急激に悪化する:数時間で広がることも
強い痒みと痛み:犬が激しく舐めたり噛んだりする
ジュクジュクした病変:浸出液を伴う赤い炎症
脱毛:患部周辺の毛が抜け落ちる
ホットスポットは早期発見・早期治療が重要です。放置すると広範囲に広がり、治療が長期化する恐れがあります。
心理的原因:ストレスと不安からくる舐め癖
足を舐める原因は身体的なものだけではありません。心理的なストレス🛒や不安も大きな要因となります。
分離不安と退屈による自己舐め行動
渓谷動物病院によると、犬はストレス🛒や不安、退屈からくる心理的な要因で過度に足を舐めることがあります。
分離不安の犬に見られる特徴:
飼い主が外出準備を始めると落ち着かなくなる
留守番中に破壊行動や過度な吠えがある
飼い主の帰宅時に異常に興奮する
一人でいる時間に足を舐め続ける
分離不安について詳しくは、一人になれない…分離不安の症状と克服法をご覧ください。
退屈・運動不足も重要な要因です:
散歩の時間が短い、または頻度が少ない
一人で過ごす時間が長い
知的刺激が不足している
遊びの時間が足りない
退屈が原因の問題行動については、退屈が原因?刺激不足からくる問題行動で詳しく解説しています。
ストレスサインとしての舐め行動
犬が足を舐める行動は、自分をなだめる行動(カーミングシグナル)の一つです。以下のような状況でストレス🛒を感じている可能性があります:
引っ越しや模様替えなどの環境変化
家族構成の変化(赤ちゃんの誕生、家族の死別など)
新しいペットの迎え入れ
飼い主の生活リズムの変化
騒音や来客による刺激
特に柴犬などの日本犬や、性格的に一つのことに執着するタイプの犬は、ストレスから足を舐める傾向が強いとされています。愛犬のストレス🛒サインを見逃さないために、ストレスサインを見逃さない!犬のSOSもチェックしてください。
習慣化した舐め癖の問題
最初はストレス緩和や痒みの解消のために始まった舐め行動でも、時間が経つにつれて習慣化してしまうことがあります。
習慣化のメカニズム:
ストレスや痒みを感じる
舐めることで一時的に安心感を得る
脳が「舐める=安心」と学習する
原因がなくなっても舐め続ける
舐める行為自体が精神的な依存になる
この状態になると、単純な治療では改善が難しく、行動療法が必要になることもあります。
過度な舐め行動が引き起こす病気
足を舐め続けることで、さらに深刻な病気を引き起こす可能性があります。
肢端舐性皮膚炎(舐性肉芽腫)
肢端舐性皮膚🛒炎は、犬が足先(特に足首や足の甲)を過度に舐め続けることで発症する皮膚炎です。
症状の進行:
皮膚が赤くなり、脱毛が始まる
舐め続けることで皮膚がただれる
潰瘍が形成され、出血することも
二次感染により膿や悪臭が発生
慢性化すると治療が非常に困難に
PetMDによると、この状態は舐性肉芽腫(リックグラニュローマ)とも呼ばれ、一度発症すると完治が難しい慢性疾患になることがあります。
舐める→悪化の悪循環
過度な舐め行動の最大の問題は、悪循環に陥りやすいことです。
悪循環のサイクル:
``` 痒み・痛み ↓ 舐める ↓ 患部が湿る(唾液) ↓ 細菌・マラセチアが増殖 ↓ 炎症が悪化 ↓ 痒み・痛みが増す ↓ さらに舐める ↓ (繰り返し🛒) ```
この悪循環を断ち切るためには、原因の特定と適切な治療が不可欠です。自己判断で市販薬を塗るだけでは根本的な解決にならないことが多いため、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
病院に行くべき症状のチェックリスト
足を舐める行動がすべて病気のサインというわけではありません。ここでは、受診が必要な症状とそうでない場合の目安をご紹介します。
今すぐ受診が必要な症状
PETOKOTOの獣医師解説によると、以下の症状が見られる場合は早急に動物病院🛒を受診してください:
皮膚の異常:
✅ 足先や指間部の赤み、腫れ
✅ 脱毛(毛がごっそり抜けている)
✅ 出血や傷がある
✅ 膿が出ている、悪臭がする
✅ コブのような腫れがある
行動の異常:
✅ 長時間(30分以上)舐め続ける
✅ 舐めるのをやめさせると怒る
✅ 足を引きずっている、かばっている
✅ 食欲不振、元気がない
愛犬の健康管理🛒について詳しくは、愛犬の健康を守る病気予防と早期発見をご覧ください。
様子を見てもよい場合
以下の場合は、少し様子を見ても問題ないでしょう:
たまに軽く舐める程度(1日数回、数分程度)
皮膚に赤みや腫れなどの異常がない
舐め終わった後は普通に過ごしている
散歩後の足の汚れを気にしている程度
ただし、舐める頻度が増えてきた、舐める時間が長くなってきたという場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
足を舐める癖をやめさせる効果的な方法
愛犬の舐め癖を改善するためには、適切なアプローチが必要です。
まずは原因特定:獣医師への相談
最も重要なのは、原因を特定することです。自己判断で対処しようとすると、かえって悪化させてしまうこともあります。
獣医師が行う検査:
皮膚検査(スクレーピング、押捺塗抹)
血液検査(アレルギー🛒、ホルモン異常)
真菌培養検査
食物除去試験
治療期間の目安:
軽度の指間炎:2〜4週間
マラセチア皮膚炎:4〜6週間
重症例・再発例:それ以上
根本的な原因(アトピー、食物アレルギーなど)がある場合は、長期的な管理が必要になることもあります。
ストレス発散と環境改善
心理的な原因が疑われる場合は、ストレス発散と環境改善が効果的です。
運動・遊びの充実:
毎日の散歩時間を増やす(最低30分以上)
ボール遊び、引っ張りっこなどの運動
知育玩具🛒で頭を使う遊び
ドッグランでの社会的交流
環境の改善:
留守番時間の短縮(可能であれば)
安心できる居場所(クレート、ベッド)の確保
テレビやラジオをつけて音の刺激を与える
窓から外が見える環境を作る
おすすめのグッズについては、不安を和らげるサプリとカーミンググッズや犬のおもちゃと遊び:楽しい時間の過ごし方をご覧ください。
足のケアと予防
日常的な足のケアが予防につながります:
| ケア項目 | ポイント |
|---|---|
| 散歩後の足洗い | 洗った後は<a href="https://rpx.a8.net/svt/ejp?a8mat=45BP2Z+2BCPGY+2HOM+BWGDT&rakuten=y&a8ejpredirect=https%3A%2F%2Fhb.afl.rakuten.co.jp%2Fhgc%2Fg00u09a4.2bo115b0.g00u09a4.2bo1250b%2Fa25080803315_45BP2Z_2BCPGY_2HOM_BWGDT%3Fpc%3Dhttps%253A%252F%252Fitem.rakuten.co.jp%252Fmorisawa562879%252F10000002%252F%26amp%3Bm%3Dhttp%253A%252F%252Fm.rakuten.co.jp%252Fmorisawa562879%252Fi%252F10000002%252F%26amp%3Brafcid%3Dwsc_i_is_33f72da33714639c415e592c9633ecd7" target="_blank" rel="nofollow sponsored">ドライヤー</a>でしっかり乾かすことが重要 |
| 定期的なシャンプー | 週1〜2回、低刺激のシャンプーを使用 |
| ブラッシング | 指間部の毛玉や汚れを除去 |
| 爪切り | 伸びすぎた爪は歩行に影響 |
| 肉球の保湿 | 乾燥シーズンは専用クリームでケア |
注意点:散歩後に足を洗う習慣がある方は多いですが、洗った後にしっかり乾かさないと逆効果です。湿った状態が続くと、マラセチアや細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。
エリザベスカラーと物理的対策
舐め行動を一時的に止めるために、以下の物理的対策が有効です:
エリザベスカラー:最も一般的な方法
ソックス・ブーツ:足を保護する
包帯🛒・バンテージ:患部を覆う
ドーナツ型カラー:ソフトタイプで負担が少ない
ただし、これらは根本的な解決策ではないことを理解してください。原因を取り除かない限り、カラーを外せばまた舐め始めます。治療と並行して使用することが大切です。
やってはいけない対処法
最後に、絶対にやってはいけない対処法をお伝えします:
❌ 大声で叱る
犬はストレスで舐めている場合、叱られることでさらにストレスが増す
舐め行動がエスカレートする原因に
❌ 無理やり舐めるのをやめさせる
舐めることで気持ちを落ち着かせている場合、強制的にやめさせると不安が増大
別の問題行動(破壊、吠えなど)に発展する可能性も
❌ 苦い味のスプレーだけで対処
原因を解決していないため、別の場所を舐め始めることが多い
一時的な対処にしかならない
重要なのは、舐める行動そのものをやめさせるのではなく、原因を突き止めて取り除くことです。
まとめ:愛犬の舐め行動を正しく理解しよう
犬が足を舐め続ける原因は、アレルギー🛒、感染症、外傷、痛み、ストレス、退屈など様々です。大切なのは、以下のポイントを押さえることです:
覚えておきたいポイント:
早期発見・早期治療が鍵
- 舐め行動の変化に気づいたら早めに対応 - 皮膚の異常は放置すると悪化しやすい
原因の特定が最重要
- 自己判断せず、獣医師に相談 - 身体的原因と心理的原因の両方を検討
無理にやめさせない
- 叱ったり、強制的にやめさせると逆効果 - 原因を取り除くことで自然に改善
日常的なケアで予防
- 足の清潔を保つ(洗った後は乾燥させる) - 適度な運動とストレス発散🛒 - 定期的な健康チェック
愛犬の舐め行動が気になる場合は、まず動物病院で身体的な問題がないか確認してもらいましょう。心理的な問題が疑われる場合は、いつ専門家に相談すべき?行動療法の実際を参考に、行動の専門家への相談も検討してください。
愛犬の小さなサインを見逃さず、健康で幸せな生活をサポートしてあげましょう。






