はじめに
パグは、その愛らしい鼻ぺちゃ顔と大きな瞳で多くの人を魅了する犬種です。しかし、この独特の顔立ちは短頭種症候群という呼吸器系の問題を引き起こしやすく、特に暑さに弱いという特徴があります。この記事では、パグの呼吸器の問題と暑さ対策🛒、適切な飼い方について詳しく解説します。

犬種選びの参考に2026年人気犬種ランキングTOP20もご覧ください。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 原産国 | 中国 |
| サイズ | 小型犬 |
| 体高 | 25~28cm |
| 体重 | 6.3~8.1kg |
| 寿命 | 12~15年 |
| 毛色 | フォーン、ブラック、シルバー、アプリコット |
パグは紀元前400年頃から中国で飼育されていたとされる、非常に歴史の古い犬種です。16世紀にヨーロッパに渡り、王侯貴族に愛されました。

性格
明るく陽気
パグは非常に明るく陽気な性格で、家族を楽しませることが大好きです。その愛嬌のある行動は「道化師」と称されることもあります。
愛情深い
飼い主に対して深い愛情を持ち、常に一緒にいたがります。分離不安になりやすい傾向があるため、留守番のしつけは重要です。
穏やかで我慢強い
攻撃性が低く、穏やかな性格です。子供や他のペットとも仲良くできます。
頑固な面も
愛嬌がある一方で、頑固な一面もあります。しつけには根気が必要ですが、食べ物を使ったトレーニング🛒が効果的です。
社交的
人懐っこく、見知らぬ人にもフレンドリーです。番犬には向きませんが、家庭犬として理想的な性格です。
短頭種症候群とは
短頭種症候群の原因
パグのような短頭種は、頭蓋骨が短く圧縮された構造をしています。この解剖学的特徴により、以下の問題が生じやすくなります。
主な構造的問題:
鼻腔狭窄: 鼻の穴が狭い
軟口蓋過長: 喉の奥の軟組織が長すぎる
気管低形成: 気管が細い
喉頭小嚢外反: 喉の組織が気道を塞ぐ
これらの問題により、呼吸が困難になります。
症状
軽度の症状:
いびきをかく
呼吸時にガーガー、グーグー音がする
興奮時に呼吸が荒くなる
運動後に息切れしやすい
重度の症状:
舌が青紫色になる(チアノーゼ)
失神する
呼吸困難
熱中症を起こしやすい
重度の症状が見られる場合は、外科手術が必要になることもあります。
診断と治療
獣医師による診察で、鼻腔の状態や軟口蓋の長さを確認します。
治療方法:
保存療法: 体重管理、環境管理、運動制限
外科手術: 鼻腔拡張術、軟口蓋切除術など
症状の程度により、適切な治療法を選択します。
暑さ対策
パグは短頭種の中でも特に暑さに弱く、熱中症のリスクが非常に高い犬種です。
熱中症のリスク
パグが暑さに弱い理由:
呼吸による体温調節が困難: 犬は主にパンティング(口を開けてハァハァする)で体温を下げますが、パグは気道が狭いため効率が悪い
毛量が多い: ダブルコート🛒で保温性が高い
肥満傾向: 太りやすく、脂肪が熱を保持する
運動好き: 暑い中でも遊びたがり、無理をしてしまう
熱中症の症状
初期症状:
激しいパンティング
よだれが大量に出る
舌が濃いピンク色または赤色
落ち着きがない
重症化すると:
ぐったりする
嘔吐・下痢
けいれん
意識消失
重症の熱中症は命に関わるため、すぐに動物病院へ連絡し、応急処置を行いましょう。
夏場の暑さ対策
室内環境:
エアコンで室温を24~26℃に保つ
除湿機能も活用
直射日光を避ける
涼しい床材(ひんやりマットなど)を用意
常に新鮮な水を複数箇所に用意
散歩の工夫:
早朝(日の出前)か夜(日没後)に行く
アスファルトの温度を手で確認(熱い場合は中止)
散歩時間を短縮(5~10分程度)
水を持参し、こまめに飲ませる
冷却グッズ(クールバンダナなど)を使用
外出時の注意:
車内に絶対に残さない(エアコンをつけていても危険)
キャリーバッグ🛒には保冷剤を入れる
外出は最小限に
運動・遊び:
激しい運動は避ける
室内での軽い遊びに切り替え
興奮させすぎない
応急処置
熱中症の疑いがある場合:
涼しい場所に移動
体を冷やす:
- 水をかける(冷水ではなく常温水) - 濡れタオル🛒で包む - 扇風機で風を当てる - 首、脇の下、内股を重点的に冷やす
水を飲ませる: 自力で飲める場合のみ
すぐに動物病院へ連絡・搬送
注意:氷水や冷たすぎる水で急激に冷やすと、血管が収縮して逆効果になる可能性があります。
飼い方
運動量
パグは短頭種のため、激しい運動は不要です。
推奨される運動:
1日2回、各10~15分程度の散歩
室内での軽い遊び
無理のない範囲で
過度な運動は呼吸困難を引き起こすため、犬の様子を見ながら調整しましょう。
食事管理
パグは食欲旺盛で肥満になりやすい犬種です。適切な体重管理が健康維持に不可欠です。
1日の給餌量の目安:
体重6kg:90~110g
体重7kg:110~130g
体重8kg:130~150g
1日2回に分けて与えます。おやつは1日の総カロリーの10%以内に。
肥満対策:
決まった時間に決まった量を与える
人間の食べ物を与えない
おやつの量を記録
定期的に体重測定
適度な運動
被毛ケア
パグはダブルコートで抜け毛が多い犬種です。
グルーミングスケジュール:
ブラッシング: 週2~3回(換毛期は毎日)
シャンプー🛒: 月1~2回
顔のしわの手入れ: 毎日(下記参照)
爪切り: 月1回
歯磨き: 毎日
顔のしわのケア
パグの顔のしわには汚れや湿気がたまりやすく、皮膚炎の原因になります。
ケア方法:
柔らかい布やコットンを湿らせる
しわの間を優しく拭く
乾いた布で水分を完全に拭き取る
必要に応じて専用パウダーを使用
毎日のケアで皮膚トラブルを予防できます。
目のケア
パグは目が大きく飛び出しているため、傷つきやすいです。
注意点:
目やにをこまめに拭く
散歩中は低い枝などに注意
目を擦る仕草が見られたら獣医師に相談
定期的な眼科検診
かかりやすい病気
短頭種気道症候群
前述の通り、パグの最大の健康リスクです。
予防と管理:
適正体重の維持
暑さを避ける
興奮させすぎない
ハーネスの使用(首輪は気道を圧迫)
定期的な健康診断
皮膚炎
顔のしわに汚れや湿気がたまり、皮膚炎を起こしやすいです。
症状:
赤み、かゆみ
悪臭
脱毛
予防:
毎日のしわの手入れ
適切なシャンプー🛒
乾燥を保つ
眼疾患
目が大きく飛び出しているため、様々な眼疾患にかかりやすいです。
主な眼疾患:
角膜潰瘍: 傷による角膜の損傷
乾性角結膜炎: 涙の分泌不足
眼球脱出: 強い衝撃で目が飛び出す(緊急事態)
チェリーアイ: 第三眼瞼の脱出
膝蓋骨脱臼
小型犬に多い病気で、膝のお皿がずれる疾患です。
症状:
後ろ足を上げて歩く
スキップするような歩き方
痛みや腫れ
予防:
床を滑りにくくする
肥満を避ける
階段の上り下りを制限
肥満
パグは肥満になりやすく、肥満は他の病気のリスクを高めます。
肥満による健康リスク:
呼吸困難の悪化
関節への負担
心臓病
糖尿病
寿命と健康管理
パグの平均寿命は12~15年です。適切なケアにより、健康で長生きできます。
健康管理のポイント
定期健康診断: 年1~2回(7歳以上は年2回)
体重管理: 理想体重の維持
暑さ対策: 年間を通じて注意
毎日のケア: 顔のしわ、目、歯
呼吸の観察: いつもと違う呼吸音に注意
適度な運動: 無理のない範囲で
ワクチン・予防薬: 定期的に接種
ストレス管理: 愛情とコミュニケーション
シニア期の注意
7歳を過ぎたら、より細やかな健康管理が必要です。
健康診断の回数を増やす
関節サポートのサプリメント🛒
運動量を調整
食事内容の見直し
認知症の兆候に注意
価格と費用
購入価格
ペットショップ: 20万~40万円
ブリーダー: 15万~35万円
保護犬: 3万~5万円
年間飼育費用
| 項目 | 年間費用 |
|---|---|
| フード | 3万~5万円 |
| ペット保険 | 3万~5万円 |
| ワクチン・予防薬 | 2万~3万円 |
| トリミング | 2万~3万円 |
| おもちゃ・用品 | 1万~2万円 |
| 合計 | 11万~18万円 |
短頭種は医療費が高額になりやすいため、ペット保険の加入を強く推奨します。
よくある質問
パグは初心者でも飼えますか?
穏やかな性格でしつけもしやすいため、初心者にも向いています。ただし、健康管理(特に暑さ対策)に注意が必要です。
いびきはうるさいですか?
短頭種特有のいびきや呼吸音があります。個体差はありますが、ある程度の音は覚悟が必要です。
抜け毛は多いですか?
ダブルコートで抜け毛は多い犬種です。特に春と秋の換毛期は大量に抜けるため、頻繁なブラッシングが必要です。
留守番はできますか?
適切なしつけをすれば可能ですが、分離不安になりやすいため、少しずつ慣らすことが重要です。長時間の留守番時は室温管理に十分注意してください。
夏にエアコンは必須ですか?
はい、必須です。パグは暑さに非常に弱く、熱中症のリスクが高いため、夏場は24時間エアコンをつけておく必要があります。
子供のいる家庭でも飼えますか?
穏やかで忍耐強い性格のため、子供との相性は良好です。ただし、目が傷つきやすいので、子供には優しく接するよう教える必要があります。
まとめ
パグは愛嬌があり穏やかな性格で、家庭犬として理想的な犬種です。しかし、短頭種特有の呼吸器の問題と暑さに弱いという特徴を理解し、適切な管理が必要です。
パグを選ぶべき人:
穏やかで愛情深い犬を求めている
室内飼育ができる
夏場のエアコン管理ができる
健康管理🛒に時間とお金をかけられる
激しい運動を必要としない犬が良い
注意が必要な点:
暑さに非常に弱い(熱中症リスク高)
呼吸器の問題(いびき、呼吸困難)
肥満になりやすい
医療費が高額になりやすい
毎日の顔のしわのケアが必要
適切な暑さ対策と健康管理を行うことで、パグは素晴らしい家族の一員となります。その愛らしい表情と穏やかな性格は、飼い主に多くの癒しと喜びをもたらしてくれるでしょう。
他の犬種についても知りたい方は、犬種図鑑:あなたにぴったりの犬種を見つけるをご覧ください。小型犬の選び方については初心者向け!飼いやすい犬種ベスト10も参考になります。





