室内飼いの犬にとって、階段🛒や段差は予想以上に大きな危険をはらんでいます。「うちの犬は慣れているから大丈夫」と思っていても、一度の転落が骨折や椎間板ヘルニアなどの重大なケガにつながることがあります。特にダックスフンドやコーギーなどの胴長短足犬種、小型犬、そしてシニア犬は要注意です。この記事では、階段や家具からの転落を防ぐための具体的な対策と、安全な住環境づくりの方法を徹底解説します。
なぜ犬に階段・段差が危険なのか
犬の体の構造上のリスク

犬は四足歩行の動物であり、階段の上り下りは本来の体の使い方ではありません。みんなのペットライフによれば、階段を上り下りする際、犬は通常の3倍以上の負荷が腰や足にかかるとされています。
階段上りの負担:
後ろ足だけで全体重を支えながら上昇
腰椎に強い圧迫力がかかる
筋肉や関節への過度な負荷
階段下りの負担:

前足に全体重が集中
ブレーキをかけるたびに首・肩・前足に衝撃
椎間板への圧迫が最大に
特に危険な犬種
| 犬種タイプ | リスク理由 | 代表犬種 |
|---|---|---|
| 胴長短足犬種 | 長い胴体が腰椎に負担をかけやすい | ダックスフンド、コーギー、バセットハウンド |
| 小型犬 | 骨が細く骨折しやすい | チワワ、トイプードル、ポメラニアン |
| 短頭種 | 呼吸器系が弱く体温調節が苦手 | パグ、フレンチブルドッグ |
| シニア犬 | 筋力・視力低下、関節炎のリスク | 全犬種(7歳以上) |
ペットライフスタイルの専門家によれば、ダックスフンドは階段🛒の上り下りで椎間板ヘルニアのリスクが通常の5倍以上になるとのことです。
階段による主なケガと症状
1. 椎間板ヘルニア
階段の上り下りによる最も深刻なケガです。犬の家&猫の里によれば、以下の症状が見られます:
背中を触ると痛がる、鳴く
歩き方がおかしい、ふらつく
後ろ足が麻痺し、立てなくなる
排尿・排便のコントロールができなくなる
2. 骨折
アニコム損保の調査では、犬の骨折の約30%が階段や家具からの転落によるものです。
よくある骨折部位:
前足の橈骨・尺骨(特に小型犬)
後ろ足の大腿骨
骨盤骨折
3. 脱臼・捻挫
階段で滑ったり踏み外したりすることで、関節を痛めるケースが多発しています。
4. 頭部打撲
階段から転げ落ちた際の頭部打撲は、脳震盪や内出血を引き起こす可能性があります。
階段への侵入を防ぐ柵・ゲートの設置
最も効果的な対策は、犬が階段に近づけないようにすることです。
ペットゲートの種類
ペットライフスタイルでは、以下のタイプが紹介されています:
1. つっぱり式ゲート
メリット:
壁に穴を開けずに設置可能
賃貸住宅でも使用可能
取り外しが簡単
デメリット:
壁の強度が必要
力の強い大型犬には不向き
2. ネジ固定式ゲート
メリット:
安定性が高い
大型犬にも対応
長期間の使用に適している
デメリット:
壁に穴を開ける必要がある
賃貸では使用しにくい
3. 自立式ゲート(パーテーションタイプ)
メリット:
壁への固定不要
移動が自由
階段🛒以外の場所でも使用可能
デメリット:
倒れる可能性がある
大型犬には不向き
ゲート設置のポイント
高さ選び: 犬が飛び越えられない高さ(小型犬60cm以上、大型犬90cm以上)
幅の確認: 階段幅にぴったり合うサイズを選ぶ
ロック機能: 片手で開閉できるが、犬が開けられない構造
透明度: 犬が認識しやすい色・デザイン
家具(ソファ・ベッド)からの転落防止
ソファ・ベッドからの飛び降りリスク
いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、「ソファから飛び降りただけで骨折」という事例が多数報告されています。特に小型犬は40cmの高さでも危険です。
対策1: ペットステップ・スロープの設置
25ansで紹介されている2025年最新のペットステップの選び方:
ペットステップの特徴:
3~4段の階段状
高さ調整可能なタイプもあり
滑り止め加工済み
折りたたみ可能
ペットスロープの特徴:
傾斜が緩やかで関節に優しい
シニア犬・足腰の弱い犬に最適
滑り止めカーペット付き
| タイプ | 適した犬 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ステップ | 若い犬、活発な犬 | コンパクト、収納しやすい | 段差が残る |
| スロープ | シニア犬、小型犬 | 関節への負担が最小 | 場所を取る |
対策2: しつけで上らせない
SAITEKIが推奨する方法:
「ダメ」コマンドの徹底: ソファに上がろうとしたら「ダメ」と言う
抱っこで上げ下ろし: 飼い主が必ず抱っこで対応
ご褒美トレーニング: 床にいるときに褒める・おやつを与える
一貫性: 家族全員が同じルールを守る
対策3: クッション材の配置
しつけには時間がかかるため、一時的な対策として:
ソファ下に厚手のクッション🛒や座布団を配置
ジョイントマット(厚さ2cm以上)を敷く
低反発マットで衝撃を吸収
段差を安全にする工夫
玄関の上がりかまち対策
問題点:
高低差が大きい(通常15~20cm)
着地時の衝撃が大きい
シニア犬は上がるのも困難
対策:
ペット用ステップの設置: 2段~3段の階段を設置
スロープ🛒の導入: 傾斜約30度以下のスロープ
滑り止めマットの配置: 着地地点に衝撃吸収マット
リビングと和室の段差
対策:
段差解消スロープ(市販品)
段差プレート(ゴム製)
カーペットで段差を埋める
ベランダの段差
危険ポイント:
段差に気づかず転落
雨天時の滑りやすさ
外への飛び出し
対策:
ペットゲートで入口を遮断
段差部分に目立つ色のテープを貼る
滑り止めマットを敷く
滑り止め対策の重要性
階段や段差での転落の多くは「滑り」が原因です。PETOKOTOでは、以下の滑り止め対策を推奨しています。
階段用滑り止めマット
選び方のポイント:
素材: ゴム製、パイル生地、コルク製
厚さ: 5mm以上(衝撃吸収効果)
粘着力: ずれにくい裏面加工
洗濯可能: 清潔に保てる
設置方法:
各段の端から端まで隙間なく敷く
階段の踏み面全体をカバー
定期的にずれていないかチェック
フローリングの滑り止め
詳しくはフローリング対策ガイドをご覧ください。
年齢別・状況別の注意点
子犬(生後6ヶ月未満)
骨がまだ柔らかく骨折しやすい
距離感覚が未発達で転落しやすい
好奇心旺盛で危険を理解していない
対策: 階段・家具に絶対に近づけない、抱っこで移動
成犬(1~7歳)
運動能力は高いが過信は禁物
毎日の階段利用で関節に蓄積ダメージ
興奮時に転落リスク増加
対策: できる限り階段を使わせない、スロープ🛒やステップを活用
シニア犬(7歳以上)
シティーリフトかわさきによれば、シニア犬は以下のリスクがあります:
視力低下で段差を認識できない
筋力低下で踏ん張りがきかない
関節炎で痛みを伴う
認知機能低下で危険を理解できない
対策:
階段への侵入を完全に遮断
ソファ・ベッドは低いものに変更
常に抱っこで移動
段差のないバリアフリー環境を整備
転落事故が起きたときの応急処置
異変のサイン
骨折の疑い: 足を引きずる、患部を触ると鳴く、腫れている
脊椎損傷の疑い: 立てない、後ろ足が動かない、排尿不能
頭部打撲の疑い: 嘔吐、意識朦朧、瞳孔の大きさが左右で異なる
応急処置
動かさない: むやみに動かすと悪化する可能性
安静にする: 安全な場所に移動させる(板などで運ぶ)
すぐに動物病院へ連絡: 状況を説明し、指示を仰ぐ
患部を冷やす: 骨折や打撲の場合(氷をタオルで包む)
注意: 自己判断で湿布や痛み止めを使わない
詳しい安全対策は犬の安全対策10選も参照してください。
転落防止グッズの選び方
必須アイテムチェックリスト
[ ] 階段用ペットゲート (上下両方)
[ ] ソファ用ペットステップ または スロープ
[ ] ベッド用ペットステップ
[ ] 階段用滑り止めマット (全段分)
[ ] 玄関用ステップ
[ ] 段差解消スロープ (必要箇所)
[ ] クッション🛒マット (ソファ下)
購入時のチェックポイント
サイズ測定: 設置場所の幅・高さを正確に測る
耐荷重確認: 愛犬の体重に対応しているか
安全性: 角が丸い、毒性のない素材
メンテナンス性: 洗濯可能、掃除しやすい
レビュー確認: 同じ犬種の飼い主の評価
よくある質問(FAQ)
Q1: 階段の上り下りは毎日させてもいい?
A: わんちゃんホンポによれば、できる限り避けるべきです。毎日の階段利用は関節や椎間板に蓄積ダメージを与え、将来的なヘルニアや関節炎のリスクを高めます。
Q2: 小型犬ならソファから飛び降りても大丈夫?
A: いいえ、小型犬ほど骨が細く骨折しやすいです。体重3kg以下の超小型犬は、40cmの高さでも骨折のリスクがあります。
Q3: ゲートはいつまで必要?
A: シニア期(7歳以降)は特に必須です。若い頃は大丈夫でも、加齢とともにリスクが高まります。
Q4: 階段を使わせないしつけは何歳から?
A: 子犬の頃から徹底することが重要です。一度階段を使う習慣がつくと、後からしつけ直すのは困難です。
Q5: ペットステップとスロープ、どちらがいい?
A: シニア犬や関節に問題がある犬はスロープ🛒、若く活発な犬はステップがおすすめです。両方用意して犬が選べるようにするのが理想的です。
まとめ:段差のない安全な住環境を
犬にとって階段や段差は、人間が想像する以上に大きな負担とリスクがあります。特にダックスフンド、コーギー、小型犬、シニア犬は要注意です。
最重要ポイント:
階段にはペットゲートを設置して侵入を防ぐ
ソファ・ベッドにはペットステップを用意
抱っこで移動を基本とする
滑り止めマットで転倒を防止
定期的な健康チェックで関節の状態を確認
愛犬の安全な住環境づくりについて、さらに詳しくは犬と暮らす家づくりの完全ガイドをご覧ください。





