愛犬の口の中を覗いたことはありますか?この記事は犬の歯の健康:デンタルケアで寿命が延びるシリーズの一部です。人間とは異なる犬の歯の構造を理解することは、適切なデンタルケア🛒を行う上で非常に重要です。実は3歳で8割が歯周病!予防が重要な理由でも解説している通り、歯の問題は健康に大きく影響します。この記事では、犬の歯の本数、種類、人間との違いについて詳しく解説します。
犬の歯は何本ある?
犬の歯の本数は、成長段階によって異なります。子犬の時期と成犬になってからでは、歯の本数や構成が大きく変わるのです。

子犬の乳歯は28本
子犬は生後3週間ごろから乳歯が生え始めます。生後約2ヶ月までには、上顎14本、下顎14本の合計28本の乳歯が生え揃います。
乳歯の構成は以下の通りです:
切歯(門歯):上下各6本
犬歯:上下各2本
前臼歯:上下各6本
後臼歯:0本(子犬には後臼歯はありません)

興味深いことに、子犬の時期には後臼歯が存在しません。これは、子犬の時期には母犬の母乳や柔らかい食事が中心で、硬いものを噛み砕く必要性が低いためです。
成犬の永久歯は42本
生後4ヶ月を過ぎると、乳歯が徐々に抜け始めます。そして生後6〜7ヶ月頃には、すべての乳歯が永久歯に生え変わります。
成犬の永久歯は全部で42本あり、その内訳は以下の通りです:
上顎(20本):
切歯:6本
犬歯:2本
前臼歯:8本
後臼歯:4本
下顎(22本):
切歯:6本
犬歯:2本
前臼歯:8本
後臼歯:6本
乳歯から永久歯への生え変わりは、切歯→臼歯→犬歯の順番で進みます。この時期は、犬にとって口の中が違和感を感じる時期でもあるため、いつもより多く物を噛む行動が見られることがあります。
犬の歯の種類と役割
犬の歯は、それぞれ異なる形状と役割を持っています。合計4種類の歯が、食事や日常生活で重要な機能を果たしているのです。
切歯(門歯)- 12本
切歯は、口の前方に位置する小さな歯です。上下合わせて12本あり、食べ物を噛み切ることが主な役割です。
また、切歯は犬がグルーミング🛒(毛づくろい)をする際にも使われます。犬が自分の体をなめたり、毛についた汚れを取ったりする時に、この切歯が活躍しているのです。
犬歯 - 4本
犬歯は、口の中で最も大きく、鋭く尖った歯です。上下左右に1本ずつ、合計4本あります。
この歯は肉食動物としての犬の特徴を最もよく表しており、以下の役割があります:
獲物に噛みついて捕まえる
肉などの食べ物を引きちぎる
攻撃や防御の際の武器
犬歯は根が非常に深く、しっかりと顎に固定されているため、強い力にも耐えられる構造になっています。
前臼歯 - 16本
前臼歯は、犬歯の後ろに続く平べったい形状の歯で、上下合わせて16本あります。
前臼歯の主な役割は、食べ物を飲み込めるサイズに切り裂くことです。犬歯で引きちぎった肉を、さらに小さく切り分ける作業を担当しています。
後臼歯(裂肉歯)- 10本
後臼歯は、上面がすりこぎ状になった歯で、「裂肉歯」とも呼ばれます。上顎に4本、下顎に6本の合計10本あります。
後臼歯は、硬いものを噛み砕く役割を持っています。骨や硬いおやつなどを食べる際に、この歯が活躍します。
後臼歯は永久歯が生え始めるのが生後5〜7ヶ月頃と、他の歯よりも少し遅く成長します。
人間の歯との主な違い
犬と人間では、歯の構造や機能に大きな違いがあります。これらの違いを理解することで、なぜ犬には人間とは異なるデンタルケア🛒が必要なのかが分かります。嫌がる犬の歯磨き:成功させる7つのコツも参考にしてください。
歯の本数の違い
まず、歯の本数が大きく異なります:
| 乳歯 | 永久歯 | 人間 |
|---|---|---|
| 20本 | 32本(親知らず含む) | 犬 |
| 28本 | 42本 |
犬の方が永久歯の本数が10本多く、より複雑な歯の構成を持っています。
歯の形状の違い
人間と犬では、食性の違いから歯の形状が大きく異なります:
人間の歯:
奥歯の上面が平ら
上下の歯がぴったり合わさる
穀類や野菜をすりつぶすのに適している
犬の歯:
全体的に尖った形状
ハサミのような噛み合わせ
肉を引き裂くのに適している
この違いは、人間が雑食性であるのに対し、犬が元々肉食動物であったことに由来します。
唾液のpH値の違い
口腔内環境において、唾液のpH値は非常に重要な要素です:
人間:中性〜弱酸性(pH 6.8〜7.0)
犬:アルカリ性🛒(pH 8.0〜8.5)
このpH値の違いが、虫歯や歯周病のリスクに大きく影響を与えています。
虫歯と歯周病の違い
pH値の違いにより、人間と犬では罹患しやすい歯の病気が異なります:
人間:
虫歯が多い
酸性環境が虫歯菌の繁殖に適している
犬:
虫歯はほとんど発生しない
歯周病が非常に多い
アルカリ性環境が歯垢を石灰化しやすくする
3歳以上の犬の約80%が歯周病を抱えているとも言われており、犬にとって歯周病は最も注意すべき口腔疾患なのです。
歯石形成の速度
犬と人間では、歯石が形成される速度に驚くべき差があります:
人間:約25日間
犬:約3日間
なんと、犬は人間の約8倍の速さで歯石が形成されます。これが、犬には毎日の歯磨きが推奨される理由の一つです。
咀嚼方法の違い
食べ物の噛み方も、人間と犬では大きく異なります:
人間:
口に入れた食べ物を細かく噛み砕く
唾液とよく混ぜ合わせる
ドロドロになってから飲み込む
犬:
柔らかいものは犬歯で引き裂く
硬いものは臼歯で噛み砕く
ある程度の大きさのまま飲み込む
犬はあまり咀嚼せずに食べ物を飲み込む傾向があります。これは野生時代、獲物を素早く食べる必要があったことの名残だと考えられています。
犬の歯に関する注意点
犬の歯の健康を維持するために、飼い主が知っておくべき重要な注意点があります。
乳歯遺残に注意
乳歯遺残とは、永久歯が生えてきたのに乳歯が抜けずに残ってしまう状態のことです。
特に、トイプードル🛒、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬によく見られます。
乳歯遺残を放置すると、以下のような問題が発生します:
不正咬合(噛み合わせの異常)
歯周病のリスク増加
歯垢や歯石の蓄積
口臭の悪化
生後7〜8ヶ月を過ぎても乳歯が残っている場合は、獣医師に相談することをお勧めします。
歯の生え変わり時期のケア
乳歯から永久歯への生え変わり時期(生後4〜7ヶ月)は、以下の点に注意しましょう:
抜けた歯の確認: 床に落ちている抜けた乳歯を見つけたら、どの歯か確認しましょう。ただし、多くの場合、犬は抜けた歯を飲み込んでしまいます。これは健康上問題ありません。
口内チェック: 定期的に愛犬の口の中を優しく確認し、永久歯が正常に生えてきているかチェックしましょう。
異常のサイン:
口を気にしている様子
食欲の低下
よだれが増える
口臭が強くなる
これらの症状が見られたら、動物病院を受診することをお勧めします。
デンタルケアの重要性
犬の歯の構造と人間との違いを理解したところで、なぜ犬にデンタルケア🛒が必要なのか、具体的に見ていきましょう。
なぜ犬には歯磨きが必要?
犬に歯磨きが必要な理由は、主に以下の3つです:
1. 歯石形成が非常に速い 前述の通り、犬は人間の約8倍の速さで歯石が形成されます。歯石は歯周病の主な原因となるため、定期的な除去が不可欠です。
2. 歯周病のリスクが高い 3歳以上の犬の約80%が歯周病を抱えているとされています。歯周病は口の中だけでなく、心臓病や腎臓病など全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
3. 犬は自分で歯を磨けない 人間は自分で歯を磨けますが、犬は飼い主のサポートが必要です。適切なデンタルケア🛒は、飼い主の責任と言えるでしょう。
効果的な歯磨き方法
犬の歯磨きは、以下のポイントを押さえて行いましょう:
毎日のブラッシング: 理想的には毎日、最低でも週3回は歯磨きを行いましょう。特に歯と歯茎の境目を重点的に磨くことが重要です。
歯磨きの開始時期: 子犬の頃から歯磨きに慣れさせることが理想的です。早い時期から始めることで、成犬になっても抵抗なく歯磨きを受け入れてくれます。
嫌がる犬への対処法:
最初は短時間から始める
ご褒美を使って positive な体験にする
犬用の歯磨きペーストを使用(人間用は使わない)
指にガーゼを巻いて磨く方法から始める
デンタルケア製品の活用
歯磨き以外にも、様々なデンタルケア製品があります:
歯磨きガム: 噛むことで歯垢を除去する効果があります。ただし、歯磨きの代わりにはならないため、補助的な使用がお勧めです。
デンタルトイ: 噛んで遊ぶことで、自然に歯垢を落とす効果があります。
口腔ケアサプリメント: 飲み水に混ぜるタイプや、食事に混ぜるタイプがあります。口腔内の細菌バランスを整える効果が期待できます。
参考文献
この記事は、以下の信頼できる情報源を参考に作成されています:
まとめ
犬の歯の構造と人間との違いについて、重要なポイントをまとめます:
犬の歯は乳歯28本、永久歯42本(人間は乳歯20本、永久歯32本)
生後6〜7ヶ月で永久歯に生え変わる
犬の歯は4種類:切歯12本、犬歯4本、前臼歯16本、後臼歯10本
犬の歯は肉を引き裂くための尖った形状
犬の唾液はアルカリ性で、歯石が形成されやすい
歯石形成は人間の8倍の速さ
犬には虫歯は少ないが、歯周病が非常に多い
愛犬の歯の健康を守るためには、これらの特徴を理解し、適切なデンタルケア🛒を行うことが重要です。毎日の歯磨きと定期的な歯科検診で、愛犬の健康寿命を延ばしましょう。
犬の歯の健康は、全身の健康に直結しています。今日から、愛犬のデンタルケアを見直してみませんか?






