はじめに
ボーダー🛒コリーは犬種の中で最も知能が高く、エネルギッシュな犬種として知られています。その卓越した運動能力と作業意欲は、適切な環境で素晴らしい能力を発揮しますが、同時に飼い主には相当の覚悟と時間が求められます。この記事では、ボーダーコリーの特徴、必要な運動量、飼育の難しさについて詳しく解説します。

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基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 原産国 | イギリス(スコットランド・イングランド国境地帯) |
| サイズ | 中型犬 |
| 体高 | オス:50~56cm、メス:46~53cm |
| 体重 | 14~20kg |
| 寿命 | 12~15年 |
| 毛色 | ブラック&ホワイト、レッド&ホワイト、トライカラーなど多様 |
ボーダーコリーは元々羊の牧畜犬として開発された犬種で、その名前は「ボーダー」(スコットランドとイングランドの国境地帯)に由来します。

性格
極めて高い知能
ボーダーコリーはスタンレー・コレン博士の犬の知能ランキング🛒で堂々の1位です。新しい命令を5回以内の繰り返しで理解し、95%以上の確率で従います。
強い作業意欲
何世紀にもわたる牧畜犬としての選択育種により、仕事をすることへの強い欲求を持っています。この作業意欲は家庭犬として飼う場合、満たされないとストレスや問題行動の原因となります。
エネルギッシュ
非常に高いエネルギーレベルを持ち、常に活動していたい犬種です。疲れ知らずのスタミナは、飼い主の体力を上回ることもあります。
警戒心が強い
元々番犬としての役割も担っていたため、見知らぬ人や物に対して警戒心を示します。適切な社会化が重要です。
敏感で繊細
知能が高いがゆえに、環境の変化や飼い主の感情を敏感に察知します。ストレスを受けやすい一面もあります。
参考:The Intelligence of Dogs - Wikipedia
必要な運動量
圧倒的な運動ニーズ
ボーダーコリーは全犬種の中でも最も運動量が必要な犬種の一つです。
最低限必要な運動:
散歩: 1日2回、各45~60分以上
激しい運動: 1日1~2時間(全力疾走、フリスビー🛒など)
知的刺激: 30~60分(トレーニング、知育玩具など)
週末の活動:
ドッグスポーツ
ハイキング
長距離ランニング
水泳
これらは「最低限」であり、個体によってはさらに多くの運動を必要とします。
知的刺激の重要性
ボーダーコリーには肉体的な運動だけでなく、頭を使う活動が不可欠です。
推奨される知的活動:
オビディエンストレーニング: 新しいコマンドやトリック
アジリティ: 障害物コース
ノーズワーク: 匂いを使った探索活動
シープトライアル: 牧羊競技(理想的)
知育玩具: パズルフィーダー、隠れたおやつ探し
運動不足のリスク
十分な運動と知的刺激が得られないと、以下の問題行動が現れます:
破壊行動: 家具、靴、クッションなどを噛む
異常な吠え: 過度の吠え癖
強迫行動: 尻尾を追う、影や光を追う
攻撃性: フラストレーションからの攻撃的行動
脱走: 刺激を求めて逃げ出す
うつ状態: 無気力、食欲不振
これらの問題行動は、犬の性格の問題ではなく、運動と刺激の不足が原因です。
参考:アメリカンケネルクラブ - Border Collie
ボーダーコリーに向いている人
理想的な飼い主像
必須条件:
時間がある: 毎日3~4時間を犬のために使える
体力がある: 激しい運動に付き合える体力
アクティブなライフスタイル: アウトドア活動が好き
忍耐強い: トレーニングに根気強く取り組める
経験がある: 犬の飼育経験、特に運動量の多い犬種の経験
広い運動スペース: 庭や近くにドッグランがある
ドッグスポーツへの関心: アジリティ、フリスビー🛒などに参加できる
向いている人:
ランナーやサイクリストで毎日長距離運動する人
農場や広い土地を持っている人
ドッグスポーツ競技者
羊飼いや牧場主
トレーナーやドッグトレーニングに情熱を持つ人
向いていない人
以下の場合、飼育は推奨されません:
犬の飼育が初めて
フルタイムで働き、家を長時間空ける
アパートやマンション暮らし(広い運動スペースがない)
運動が苦手、またはアクティブでない
のんびりした家庭犬を求めている
高齢者や体力に不安がある
小さな子供がいる(高いエネルギーレベルが危険な場合も)
ボーダーコリーは「ただ可愛い」という理由だけで飼うべきではない犬種です。
飼い方
しつけとトレーニング
ボーダーコリーは高い知能ゆえに、適切なトレーニングが不可欠です。
トレーニングのポイント:
早期開始: 子犬の時期から開始
一貫性: ルールを一貫して適用
ポジティブレインフォースメント: 褒めることとご褒美
多様性: 様々なコマンドとトリックを教える
社会化: 様々な人、犬、環境に慣れさせる
毎日のトレーニング: 30分~1時間
日課の例
理想的なボーダーコリーの1日:
朝(6:00~8:00):
60分の散歩またはランニング
15分のトレーニングセッション
日中(12:00~13:00):
30分の遊びまたは知育玩具
夕方(17:00~19:00):
60分の激しい運動(フリスビー🛒、ボール遊び)
30分のアジリティまたはトレーニング
夜(20:00~21:00):
30分の静かな活動(ブラッシング、リラックス)
この日課を「毎日」続けられる覚悟が必要です。
食事管理
高いエネルギーレベルに見合った栄養が必要です。
1日の給餌量の目安:
体重14~16kg:240~280g
体重16~18kg:280~320g
体重18~20kg:320~360g
活動量に応じて調整します。高タンパク・高カロリーのフードが適しています。
被毛ケア
ボーダーコリーはダブルコートで、抜け毛は中程度から多めです。
グルーミングスケジュール:
ブラッシング: 週2~3回(換毛期は毎日)
シャンプー🛒: 月1~2回
爪切り: 月1回
歯磨き: 毎日
ドッグスポーツへの参加
ボーダーコリーの能力を最大限に発揮できる環境として、ドッグスポーツは理想的です。
推奨されるスポーツ:
アジリティ: 障害物コースを全速力で走る
フライボール: リレー形式のボール運び競技
フリスビー: ディスクドッグ競技
シープトライアル: 牧羊競技
オビディエンス: 服従訓練競技
ドッグダンス: 音楽に合わせたトリック
これらの活動は、ボーダーコリーに必要な運動と知的刺激を同時に提供します。
参考:日本ドッグアジリティ協会
かかりやすい病気
股関節形成不全
中型犬に多い遺伝性疾患で、股関節の発育異常です。
症状:
歩き方の異常
運動を嫌がる
階段🛒の上り下りが困難
予防:
適正体重の維持
過度な運動を避ける(成長期)
遺伝的スクリーニング
眼疾患
ボーダーコリーは様々な眼疾患にかかりやすい犬種です。
主な眼疾患:
コリーアイ異常: 遺伝性の眼の発育異常
進行性網膜萎縮: 視力を徐々に失う遺伝病
白内障: 水晶体の濁り
対策:
ブリーダーから遺伝的検査の結果を確認
定期的な眼科検診
てんかん
ボーダーコリーは特発性てんかんの発症率が高い犬種です。
症状:
けいれん発作
意識消失
よだれ、失禁
管理:
獣医師による投薬管理
発作の記録
トリガーの特定
強迫性障害
運動不足やストレスにより、強迫行動を示すことがあります。
症状:
尻尾を延々と追い続ける
影や光を異常に追う
自分の足を噛み続ける
予防:
十分な運動と知的刺激
ストレス管理
早期の行動療法
参考:日本獣医師会
寿命と健康管理
ボーダーコリーの平均寿命は12~15年です。
健康管理のポイント
定期健康診断: 年1~2回
遺伝的検査: 眼疾患、股関節形成不全
運動管理: 十分だが過度でない運動
メンタルヘルス: ストレスと刺激のバランス
体重管理: 適正体重の維持
予防医療: ワクチン、フィラリア予防
価格と費用
購入価格
ブリーダー: 15万~30万円
作業系統(牧羊犬): 20万~40万円
ショー系統: 30万~50万円
年間飼育費用
| 項目 | 年間費用 |
|---|---|
| フード | 6万~10万円 |
| ペット保険 | 3万~5万円 |
| ワクチン・予防薬 | 2万~3万円 |
| ドッグスポーツ参加費 | 3万~10万円 |
| トレーニングクラス | 5万~15万円 |
| おもちゃ・用品 | 2万~3万円 |
| 合計 | 21万~46万円 |
他の犬種より飼育コストが高いことに注意が必要です。
よくある質問
ボーダーコリーは初心者に向いていますか?
いいえ、初心者には推奨されません。高いエネルギーレベルと作業意欲を理解し、管理できる経験豊富な飼い主が適しています。
アパートで飼えますか?
物理的には可能ですが、推奨されません。毎日数時間の屋外運動とドッグスポーツ🛒へのアクセスが必要です。
子供との相性は?
適切に社会化されたボーダーコリーは子供と仲良くできますが、高いエネルギーレベルと牧畜本能(子供を「群れ」として扱おうとする)に注意が必要です。
留守番はできますか?
長時間の留守番は推奨されません。エネルギーとストレスが蓄積し、問題行動につながります。
どのくらいの運動が必要ですか?
最低でも1日3~4時間の運動と知的刺激が必要です。これは毎日、天候に関わらず必要です。
老犬になっても運動は必要ですか?
はい、年齢とともに運動量は減りますが、シニア期でも他の犬種より多くの運動が必要です。
まとめ
ボーダーコリーは、その卓越した知能と運動能力により、適切な環境では素晴らしいパートナーとなります。しかし、その能力ゆえに、飼育には相当の覚悟と献身が必要です。
ボーダーコリーを選ぶべき人:
毎日3~4時間を犬のために使える
アクティブなライフスタイル
ドッグスポーツ🛒に参加できる
犬の飼育経験が豊富
広い運動スペースがある
絶対に避けるべき人:
初めて犬を飼う
時間的余裕がない
アパート・マンション暮らし
のんびりした家庭犬を求めている
ボーダーコリーは「世界一賢い犬」ですが、それは同時に「世界一飼うのが難しい犬」でもあります。安易に飼い始めて後悔する人が多い犬種です。飼育を検討する前に、本当に自分のライフスタイルに合っているか、真剣に考える必要があります。
適切な環境で飼育されたボーダーコリーは、その才能を存分に発揮し、飼い主に計り知れない喜びをもたらします。しかし、その前提として、飼い主自身がボーダーコリーのニーズを満たす覚悟と能力を持っていることが絶対条件です。
他の犬種については犬種図鑑:あなたにぴったりの犬種を見つける、初心者向けの犬種は初心者向け!飼いやすい犬種ベスト10をご覧ください。





